ポメラニアンによくある「脱毛」ケア方法や受診目安は?
2026年8月6日
愛犬の抜け毛が急に増えたり、フワフワの毛が薄くなったりすると心配ですよね。実はポメラニアンは「脱毛症」になりやすいという特徴があります。こちらの記事では、ポメラニアン特有の脱毛の原因や受診の目安、自宅でできるケア方法などをご紹介します。
ポメラニアンは脱毛が起きやすい!「ポメハゲ」の原因とは?
ポメラニアンに起こりやすいトラブルの一つに「脱毛症」があります。
毛が生え変わるサイクルが止まってしまう病気で、痒みや赤みを伴わず脱毛だけが見られるのが特徴です。
「アロペシアX」「ポメラニアン脱毛症」「毛周期停止」「偽クッシング症候群」などの別名があり、ポメラニアンの飼い主間やSNSでは「ポメハゲ」と呼ばれることがあります。
ポメラニアンの脱毛症はホルモンバランスの乱れや遺伝的な要因が関係しているという説がありますが、現時点ではっきりとした原因は明らかになっていません。
ポメラニアンの脱毛でよく見られる症状
ポメラニアンの脱毛症では下記のような症状が見られます。
- 毛並みが悪くなる、パサパサする
- 頭部や足の毛を比較的残しながら、体幹を中心に毛が薄くなる
- 体の脱毛が左右対称に進む
- 首周りや体幹、お尻などから脱毛が始まることがある
- 被毛が乾燥して艶がなくなる
- 毛の抜けた部分の皮膚が乾燥して黒ずんでいる
また下記のような脱毛は、子犬から成犬の毛に生え変わる時期や季節性の換毛期によるもので、脱毛症の症状ではありません。
- 子犬から成犬の被毛に生え変わる時期に、全身の被毛が大きく変化する
- 換毛期に、体全体の被毛がまとまって抜ける
- 毛根に新しい毛が生えているのがわかる
ポメラニアンの脱毛で考えられる注意したい原因・病気
ポメラニアンに脱毛が見られる場合、一緒に現れる症状によっては、脱毛症以外に下記のような原因が考えられます。
ホルモンの病気(内分泌疾患)
「甲状腺機能低下症」や「副腎皮質機能亢進症」など、体の代謝をコントロールするホルモンの病気が原因で脱毛が起こることがあります。この場合は、下記のような症状も一緒に現れることがあります。
- 元気がない
- 暑くないのにパンティング(ハアハアと呼吸する)が増える
- 水を飲む量や尿の量が増える
- 体重が増えた、または減った
皮膚トラブル
下記のような原因で皮膚トラブルが起こり、症状の一つとして脱毛が見られることがあります。
- 食物アレルギー
- アトピー性皮膚炎
- 膿皮症
- マラセチア皮膚炎
皮膚トラブルによって脱毛が起こっている場合、下記のような症状も一緒に見られることがあります。
- 皮膚の赤み
- 湿疹
- フケ
- 皮膚のベタつき
- 痒み
ストレス
引越しや長時間の留守番、運動不足などのストレスから、愛犬自身が自分の毛を舐め続けたり掻いたりして脱毛が起こることがあります。
サマーカット
毛をバリカンで短く刈るサマーカットは、下記のような影響が出て脱毛につながることがあります。
- 毛周期が乱れる
- 被毛の再生がうまくいかなくなる
ポメラニアンの脱毛の受診目安は?
ポメラニアンに脱毛が見られても、毛が一部分だけ異常に抜けているわけではなく、皮膚に赤みや痒みもない場合は、換毛期などの自然な生え変わりによる可能性が高いので、しばらく様子を見てもかまいません。
下記のような様子が見られる場合は治療が必要になる可能性があるため、動物病院を受診してください。
- 皮膚に赤みやベタつき、臭いがある
- 皮膚を痒がっている
- 出血や膿が見られる
- 皮膚が乾燥して黒ずんでいる
- 数週間経っても毛が生えてこない
- 脱毛範囲が広がっている
- 左右対称に毛が薄くなっている
- 円形に脱毛している
- 水を飲む量と尿の量が増えた
- 元気、食欲がない
これらの様子が見られなくても、愛犬の脱毛で心配な点がある場合は一度動物病院で診てもらうと安心です。
ポメラニアンの脱毛は治る?治療方法は?
ポメラニアンの脱毛は、原因によって治療方法や治療後の毛の生え方が異なります。
皮膚病やホルモンの病気が原因であれば、原因に対する治療によって被毛の回復が期待できることがあります。一方アロペシアXでは治療を行っても毛の生え方に差があり、完全に元の被毛に戻らないこともあります。
原因ごとに治療方法をご説明します。
脱毛症の場合
ホルモンバランスを調整する薬の投与、避妊・去勢手術などが行われることがあります。
ただホルモンバランスの調整薬は副作用が出るケースがあるため、副作用が心配な場合は獣医師と相談しながらサプリメントとスキンケアを中心にした治療が行われることもあります。
ホルモンの病気の場合
甲状腺機能低下症による脱毛であれば、不足している甲状腺ホルモンを補う薬を投与します。
副腎皮質機能亢進症による脱毛は、ホルモンの過剰分泌を抑える薬の投与を行います。
いずれも、生涯にわたって投薬が必要になることが多いです。
皮膚トラブルの場合
膿皮症やマラセチア皮膚炎など細菌や真菌感染によるトラブルが起こっている場合は、抗生物質や抗真菌薬などを投与します。抗炎症薬や痒み止めを使うこともあります。
薬用シャンプーでの洗浄や保湿などのケアで皮膚を清潔に保ち、バリア機能を回復させることも大切です。
ストレスの場合
ストレスが原因の場合は、飼い主と一緒に過ごす時間を意識的に作る、運動不足であれば長めの散歩をするなどして、できるだけストレスの原因を取り除くことが改善に繋がります。
ポメラニアンの脱毛に家庭でできるケア方法
ポメラニアンの脱毛を改善するには、治療に加えて家庭でのケアも大切です。下記のようなケアを習慣にして愛犬のフワフワの毛を守ってあげてくださいね。
こまめにブラッシングをする
短時間でも良いので、できるだけ毎日ブラッシングをするようにしましょう。
表面の毛だけでなく根元の抜け毛まで残さないことを意識して、しっかり行います。
根元の抜け毛を取り除いて皮膚の通気性を良くすることで、皮膚トラブルを防ぐことにつながります。
また脱毛症が起こっているときのブラッシングは、地肌を刺激して血行を促進することで、発毛サイクルが整うとされています。
皮膚を傷つけるのを避けるために、先端が丸くなったピンブラシを使って優しく丁寧にブラッシングすると良いでしょう。
ただし皮膚の状態によってはブラッシングを控えた方がよい場合もあるため、獣医師に相談してください。
定期的にシャンプーをする
皮膚の清潔を保つために、月に1〜2回を目安にシャンプーをしましょう。
ブラッシングでは取りきれない抜け毛や汚れを洗い流すと、皮膚トラブルの予防につながります。
シャンプーはしっかり泡立てて優しく体を洗い、しっかりとすすぐようにしてください。
保湿をしっかり行う
皮膚が乾燥するとバリア機能が低下して皮膚トラブルが起こったり悪化したりしやすいため、こまめに保湿をしましょう。
特にシャンプー後は皮膚が乾燥しやすいので、犬用のローションなどでしっかり保湿するようにしてください。
サマーカットを避ける
バリカンで毛を短く刈る、いわゆる「サマーカット」を行うと、毛質が変化したり毛が生えにくくなったりすることがあります。
暑い時期でも極端に毛を短くするのは避け、トリミングサロンで相談してハサミで全体を整える程度にとどめるのが安心です。
バランスの良い食事をする
ポメラニアンのフワフワの被毛を守るためには、栄養バランスのとれた食事も欠かせません。
栄養バランスが崩れると、毛艶が悪くなったり発毛しなくなったりすることがあります。
スキンケアに特化したフードも市販されているので、獣医師に相談しながら愛犬に適したフードを選んでみるのもいいでしょう。
ポメラニアンの脱毛の相談はオンラインでも
愛犬の毛が薄くなっていたり抜け毛の量が増えたりしたら、できるだけ早く獣医師に診てもらえると安心ですよね。とはいえ、すぐに動物病院に連れて行くのが難しいこともあるかと思います。
そんなときはペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」が便利です。家にいながらスマホのアプリを通して愛犬を獣医師に診てもらい、症状やケアについての相談ができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。