犬が落ちた!応急処置や受診の目安、確認すべきポイントは?

犬の病気

2026年8月8日

犬が転落すると、打撲や骨折などさまざまなケガが起こることがあります。場合によっては頭や内臓などにダメージが及ぶこともあるので、すぐに適切に対処することが大切です。この記事では、犬が転落したときに確認すべきことや応急処置、受診の目安などをご紹介します。

【重要】犬が転落したときにすぐに確認すべきこと

犬が転落したときは、全身の状態やケガの程度を把握するため、すぐに下記のポイントを確認しましょう。

意識の状態

意識の状態を確認するには、名前を呼んだときの反応を見ます。目を開ける、耳や顔を動かす、こちらを見るといった反応があれば、意識はある程度保たれていると考えられます。
一方、呼びかけても反応しない、ぼーっとしていて反応が鈍い、目の焦点が合わないといった場合は、意識がはっきりしていない可能性があります。

呼吸の状態

胸やお腹の動き、口元を見て、呼吸の状態を確認しましょう。口を開けて呼吸している、肩で息をしている、呼吸が浅い・速い、咳き込んでいる場合は緊急性が高いと考えられます。

自力で歩けるか

自力で歩けるか、歩ける場合は歩き方に変化がないかを確認しましょう。下記の項目に当てはまる場合は、足や腰、背中を痛めている可能性があります。

  • 足を引きずる
  • 片足を浮かせる
  • ふらついている
  • 立ち上がれない
  • 同じ姿勢のまま動かない

出血やケガの程度

被毛をかきわけて、全身に出血や腫れ、傷、皮膚の変色がないかを確認します。抱っこをしようとすると鳴く、特定の部位に触れると嫌がる、震えるといった反応は強い痛みのサインです。

犬が転落したときの応急処置

犬が転落したときは、無理に体や頭を動かすと症状が悪化する可能性があります。できるだけ動かさず安静を保ちながら、病院を受診するまでに以下の手順で応急処置を行いましょう。

出血している場合

出血している場合は、清潔なガーゼやタオルを傷口に当てて、上から軽く押さえて止血します。押さえるのを嫌がる場合や、5分ほど押さえても血が止まらない場合は、すぐに動物病院を受診してください。

腫れている場合

愛犬が嫌がらなければ、ハンカチで包んだ保冷剤や冷水で濡らしたタオルを腫れている部位に当てて、10分ほど冷やします。頭が腫れている場合は、首まわりを締め付けないよう首輪を外しておきましょう。

落ちた高さや場所別に考えられるリスク

犬の転落では、落ちた高さや場所によって想定されるケガの種類や程度が異なります。高さや場所別に考えられる主なリスクは下記のとおりです。

ソファ・ベッドなどからの転落

高さ30〜50cm程度の低い場所からの転落でも、着地の体勢によっては骨折のリスクがあります。特に小型犬や子犬、シニア犬は、少しの衝撃でも骨折しやすい傾向があります。

階段・抱っこからの転落

階段や抱っこなど、1mほどの高さからの転落では、打撲や骨折、頭部のケガなどが起こるリスクがあります。首や背中が衝撃を受けると、神経に影響が出るおそれもあります。

ベランダ・窓からの転落

ベランダや窓のような高所から転落すると、複数箇所を骨折したり肺や内臓にダメージが及んだりするリスクがあります。

フローリングへの転落

滑りやすいフローリングへの転落では、着地が不安定になって足腰に負担がかかります。その結果、捻挫や脱臼、骨折のリスクが高まります。

地面への転落

落ちた場所が屋外の硬い地面の場合、受ける衝撃が大きくなるため、脳しんとうや骨折が起こりやすくなります。コンクリートや砂利などに落ちると、擦り傷や切り傷を負うリスクもあります。

愛犬が転落したときに動物病院を受診する目安

転落後も目立った症状がなく、愛犬に変わった様子がなければ、しばらく自宅で様子を見てもいいでしょう。
ただし下記に当てはまる場合は緊急性が高いと考えられるため、至急動物病院を受診してください。移動するときは、板や段ボールなどの上に乗せて体を水平にしましょう。

意識の異常がある

  • 呼びかけへの反応がない、鈍い
  • ぼーっとしている
  • 元気がなく、ぐったりしている

呼吸の異常がある

  • 呼吸が速い、荒い
  • 肩で息をしている
  • 口を開けて苦しそうに呼吸をしている
  • 咳き込んでいる

出血や傷がある

  • 大量に血が出ている
  • 止血しても血が止まらない
  • 傷口が深い

骨折が疑われる

  • 関節が不自然な方向に曲がっている
  • 足を引きずる、浮かせている
  • 立ち上がれない、同じ姿勢のまま動かない
  • 関節や手足が腫れている
  • 触ると鳴く、嫌がる

神経症状がある

  • けいれんしている
  • 体が硬直している
  • 目の焦点が合わない
  • 瞳孔の大きさが左右で違う
  • 眼球が小刻みに揺れている
  • ふらつきがある

全身状態の異常がある

  • 震えている
  • 嘔吐している
  • よだれが多い
  • 歯ぐきと舌が白や紫っぽい
  • お腹が張っている
  • 食欲や元気がない

その他

  • 高所から転落した
  • 硬い地面に転落した
  • 小型犬、シニア犬、子犬である

転落直後は元気そうに見えても、時間が経ってから症状があらわれることもあります。見た目ではわからないケガが隠れている可能性もあるため、上記に当てはまらない場合でも気になることがあるときは早めに受診するのが安心です。

犬の転落で受診したときの検査や治療方法

動物病院では、ケガの種類や症状の程度に合わせて、一般的に下記のような検査や治療を行います。

検査

  • 身体検査:意識、呼吸、歩き方、痛みの有無などを確認
  • レントゲン検査:骨や関節、胸、お腹の異常を確認
  • 超音波検査:内臓の状態を確認
  • 血液検査:貧血や炎症など全身状態を確認
  • CT・MRI検査:頭部や脊髄などの詳しい状態を確認

治療

  • 打撲:鎮痛薬、抗炎症薬、安静管理
  • 骨折、脱臼:包帯やギプスでの固定、鎮痛薬、手術
  • 擦り傷、切り傷:傷口の洗浄、消毒、縫合
  • 頭部のケガ:鎮痛薬、抗炎症薬、点滴などでの全身管理
  • 内臓損傷:手術、点滴などでの全身管理
  • 神経損傷:安静管理、神経保護薬

ケガの程度や全身状態などによっては、上記以外の検査や治療が検討されることもあります。症状が重い場合や経過観察が必要な場合は、入院することもあります。

愛犬が転落した後の自宅での過ごし方

脳しんとうや内臓のダメージは、時間が経ってから急に症状があらわれることもあります。そのため症状の有無にかかわらず、転落後3日間ほどは自宅で安静に過ごしましょう。走ったりジャンプしたりしないよう、ケージやサークルなど愛犬が落ち着ける場所で休ませるのがおすすめです。

安静にしている間は愛犬の様子を注意深く観察し、受診の目安に当てはまるような症状があらわれたらすぐに受診してください。3日ほど経っても変化がなければ、短時間の散歩から少しずつ再開していくとよいでしょう。

犬のケガの相談はオンラインでも

転落したときはもちろん、愛犬のこととなるとちょっとしたケガでも心配になりますよね。「受診するほどではないけれど、専門家に相談したい」と感じることもあるかと思います。
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