ミヌエットがなりやすい病気5選|健康を守るためにできることや受診目安も解説

猫の病気

2026年8月12日

ふわふわの毛並みや短い足が愛らしいミヌエットですが、その体型や遺伝的背景から、なりやすい病気があります。こちらの記事では、ミヌエットを飼う上で知っておきたい病気の症状や受診の目安、日頃からできる予防法などをご紹介します。

ミヌエットの特徴

ミヌエットの体質や性格には下記のような特徴があります。

鼻が短い

ミヌエットはややつぶれたような形の短い鼻が特徴で、愛嬌ある顔立ちをしています。
この短い鼻ゆえに、目から鼻へ涙を流す「鼻涙管」が短く、涙がうまく排出されずに目から溢れやすい傾向にあります。
また鼻が短いことで呼吸器に負担がかかりやすく、暑さに弱いのも特徴です。

足が短い

短い足もミヌエットの愛らしい特徴です。
しかしこの短い足で体を支えているため、体重が増えると関節や腰に負担がかかりやすく、体重管理に注意が必要です。

食欲旺盛で太りやすい

ミヌエットはごはんが大好きで食欲旺盛な子が多いため、体重が増加しやすいです。
体重が増加すると関節や心臓の病気のリスクが高くなるため、年齢や体重に合わせた適切なフード量を守ることが大切です。

甘えん坊で好奇心旺盛な性格

人懐こく飼い主と一緒に過ごすのが好きな甘えん坊です。そのためお留守番が長すぎると、寂しさからストレスを感じることがあります
アクティブで好奇心旺盛な性格でもあるので、猫じゃらしのおもちゃやボールを使って一緒に遊んであげると良いですよ。

ミヌエットがなりやすい病気①肥大型心筋症

どんな病気?

心臓の筋肉(心筋)が異常に厚くなり、心臓が血液を全身にうまく送り出せなくなる病気です。
初期は無症状であることがほとんどですが、進行すると呼吸困難や後ろ足の麻痺などが起こり、最悪の場合は命に関わる危険性があります。

原因は?

肥大型心筋症の発症には、主に遺伝が関わっているとされています。
ミヌエットは遺伝的に肥大型心筋症になりやすい猫種です。

高血圧や甲状腺機能亢進症など他の病気が原因で発症することもあります。

症状は?

初期症状はほとんどありません。
病気が進行すると下記のような様子が見られることがあります。

  • 呼吸が速い
  • 口を開けて呼吸をする、呼吸が苦しそう
  • 食欲が落ちる
  • 体重が減っている
  • 元気がない
  • じっとしている時間が増える
  • 後ろ足が急に動かなくなる
  • 痛みで鳴く

受診の目安は?

肥大型心筋症が疑われる症状が見られる場合は、すでに病気が進行している可能性が高いため、早めに動物病院を受診しましょう。
特に下記のような症状が見られる場合は、緊急性が高いため早急に受診してください。

  • 呼吸が速い
  • 口を開けて呼吸をする、呼吸が苦しそう
  • 後ろ足が急に動かなくなる
  • 痛みで激しく鳴く

予防方法は?

肥大型心筋症は遺伝が原因で起こることがほとんどで、確立された予防方法はありません。
定期的に健康診断を受け、できるだけ早く病気を発見することが大切です。
1年に1〜2回を目安に心臓のエコー検査を受けられると良いでしょう。

治療方法は?

肥大型心筋症は完治が難しいですが、病気の進行を遅らせたり症状を緩和したりするために、薬を使った治療が行われます。
心拍数を抑える薬や心筋が硬くなるのを抑える薬、血圧を下げる薬、血栓を予防する薬などが使われることがあります。

ミヌエットがなりやすい病気②椎間板ヘルニア

どんな病気?

背骨と背骨の間でクッションのような役割を担っている「椎間板」が、骨の間から飛び出して神経を圧迫してしまう病気です。
神経が圧迫されることで背中や腰に痛みが生じ、進行すると足が麻痺して動かせなくなります。

原因は?

椎間板ヘルニアは、下記のような要因で椎間板に負担がかかることで発症します。

  • 交通事故や高い場所からの落下などによる衝撃
  • 激しい運動
  • 太り過ぎ
  • 滑りやすい床での生活の蓄積

ミヌエットは短い足で胴を支えているので、歩行やジャンプをしたときに椎間板に負担がかかりやすいです。

症状は?

初期段階では下記のような症状やサインが見られることがあります。

痛み

  • 背中を触ると嫌がる
  • 抱っこを嫌がる
  • 段差の昇り降りを避ける
  • 歩きたがらない
  • ジャンプするのをためらう
  • 急に鳴く
  • 急に噛みつく

歩行や座り方の異常

  • 後ろ足を引きずる
  • 後ろ足がふらつく
  • 腰を落として歩く
  • 後ろ足を前に投げ出して座る
  • 後ろ足を横に崩して座る

意欲の低下

  • 横になっている時間が増える、動きたがらない
  • 食欲が落ちる

重度に進行すると下記のような症状が見られます。

  • 後ろ足が麻痺して動かせない
  • 自力で排尿できなくなる
  • 足をつねるなどの強い刺激を全く感じない

受診の目安は?

椎間板ヘルニアは自然に回復することはなく、そのままにしているとどんどん病気が進行してしまいます。
そのため椎間板ヘルニアが疑われる症状が見られたら、できるだけ早く受診して適切な治療を始めることが大切です。

特に「後ろ足が麻痺して動かせない」「自力で排尿できない」などの症状が見られる場合は、重度にまで進行している可能性が高いため、早急に動物病院を受診してください。

予防方法は?

椎間板ヘルニアを予防するには、日常の中で背骨や椎間板に負担がかからないようにすることが大切です。次のような工夫ができるといいでしょう。

  • フローリングにマットやラグを敷いて滑らないようにする
  • ソファやベッドにステップやスロープを設置して飛び降りを防ぐ
  • 低めのキャットタワーを選んで高いジャンプを防ぐ
  • フードやおやつの量は適量を守り体重を増やさない
  • 抱っこをする際は背骨を曲げず、胴と床が平行になるように胸とお尻を持つ

治療方法は?

症状が軽い場合は、投薬をしてケージ内などで一定期間安静にすることで改善を目指します。
症状が進行している場合は、手術が行われることがあります。

ミヌエットがなりやすい病気③骨軟骨異形成症

どんな病気?

骨と軟骨に異常が生じて、関節の変形や痛み、歩き方の異常などを引き起こす病気です。

原因は?

骨軟骨異形成症は遺伝によって発症します。
ミヌエットは遺伝的に骨軟骨異形成症を発症しやすい猫種です。

症状は?

  • 手首や足首の関節に大きな硬いコブができる
  • 関節がスムーズに動かせなくなる
  • 足を引きずる、歩くのがゆっくりになる
  • ジャンプや飛び降りをしなくなる
  • お尻を地面につけて足を投げ出して座る
  • 遊ぶ時間が減り、寝ている時間が増える
  • 触ろうとすると痛みで極端に嫌がる

受診の目安は?

骨軟骨異形成症が疑われる症状・行動が見られたら動物病院を受診しましょう。
特に下記のような様子が見られる場合は、痛みが強くなっている可能性が高いです。早めに受診するようにしてください。

  • 後ろ足のかかとや手首が極端に硬くなる
  • 突然歩けなくなった、足を地面につけない
  • 激しく鳴く
  • 触ろうとすると怒る、極端に嫌がる

予防方法は?

骨軟骨異形成症は遺伝で起こる病気なので、発症自体を予防することはできません。定期的に健康診断を受け、病気を早く発見することが大切です。

またいつ発症するかわからないので、日頃から下記のような方法で関節への負担を減らすようにしましょう。

  • 床で滑らないようマットやラグを敷く
  • ベッドやソファなど高さのある場所にスロープを設置する
  • 段差の低いキャットタワーを選ぶ
  • 太りすぎないよう食事やおやつは適正量与える
  • 太りすぎないよう適度な運動を取り入れる

治療方法は?

現時点では、骨軟骨異形成症を根本的に治す治療方法はありません。
発症した場合は、鎮痛剤や抗炎症薬、抗体製剤などを使って痛みを軽減する治療を行います。

ミヌエットがなりやすい病気④多発性嚢胞腎

どんな病気?

腎臓の中に液体が溜まった「嚢胞(のうほう)」という袋が無数にできる病気です。嚢胞は徐々に大きくなりながら数が増え、腎臓の機能を低下させていきます。病気が進行すると腎不全になることがあります。

原因は?

多発性嚢胞腎の原因は遺伝です。両親のどちらかがこの遺伝子を持っている場合、約50%の確率で子猫にも遺伝します。
ミヌエットは遺伝的に多発性嚢胞腎になりやすい猫種です。

症状は?

初期段階は目立った症状はありません。
病気が進行して嚢胞が増えると、下記のような症状が見られます。

  • 水を飲む量が増える
  • 尿の量が増える
  • 食欲にムラが出る
  • 体重が減る
  • 毛艶が悪くなる

さらに進行して腎臓の機能が低下すると、下記のような症状が見られます。

  • 食欲が低下する
  • 何度も嘔吐する
  • よだれが出る
  • 動きたがらない、元気がない
  • 口の中が乾燥する、粘つく、眼球がくぼむ(脱水)
  • 目や口の粘膜が白っぽくなる(貧血)
  • けいれんが起こる

受診の目安は?

先にご紹介した多発性嚢胞腎が疑われる症状が見られる場合は、すでに病気が進行している可能性が高いです。早めに動物病院を受診しましょう。

特に下記のような症状が見られる場合は、病気が進行して腎臓の機能が低下している可能性があるため、早急に動物病院を受診してください。

  • 食欲が低下する
  • 嘔吐する
  • よだれが出る
  • 動きたがらない、元気がない
  • 口の中が乾燥する、粘つく、眼球がくぼむ(脱水)
  • 目や口の粘膜が白っぽくなる(貧血)
  • けいれんが起こる

予防方法は?

多発性嚢胞腎は遺伝性の病気のため、発症を防ぐ方法はありません。
半年〜1年に1回を目安に健康診断で腎臓のエコー検査を受け、早めに病気を発見することが大切です。

病気を発見した場合は、フードを腎臓に配慮した療法食に切り替える、十分に水分補給をする、食事量を管理して体重の増加を防ぐなど、腎臓への負担を軽くするケアをしましょう。

治療方法は?

現時点では、多発性嚢胞腎を根本的に治す治療方法はありません。
症状を緩和したり病気の進行を遅らせたりするために、嚢胞の成長を抑える薬を使う、腎臓の負担を軽くするサプリメントや療法食を取り入れる、点滴で尿量を増やして老廃物を排出するなどの治療が行われることがあります。

ミヌエットがなりやすい病気⑤流涙症

どんな病気?

何らかの原因で涙が多く作られたり、涙の通り道が詰まったりして、鼻に抜けるはずの涙が目から溢れ出してしまう状態です。
そのままにしておくと、目の周りが赤茶色に変色する「涙やけ」ができたり、菌が繁殖して皮膚トラブルの原因になったりすることがあります。

原因は?

涙が目から溢れる原因は、大きく分けて「涙がうまく排出されないこと」と「涙が過剰に作られること」の二つです。

涙がうまく排出されない理由

目と鼻をつなぐ「鼻涙管」が詰まったり、鼻炎などで狭くなったりすることで涙がうまく排出されないことがあります。
特にミヌエットは鼻が短いため、生まれつき鼻涙管が折れ曲がっていて狭い構造をしており、涙が目から溢れやすいです。
生まれつき涙の通り道の入り口が閉じていて、涙が目から溢れる子もいます。

涙が過剰に作られる理由

結膜炎、緑内障などの目の病気、食べ物や花粉などに対するアレルギー、目に入ったゴミや猫自身の毛の刺激によって、涙の分泌量が増えます。

症状は?

「流涙症」になると、目から涙が出続けることで下記のような症状が現れます。

  • 目元が常に濡れている
  • 目頭や目の下の毛が赤茶色に変色している
  • 目やにの量が増える
  • 目の周りを気にして前足でこする、物にこすりつけようとする
  • 目を開きにくそうにする
  • 白目が充血する
  • 目の周りから酸っぱいにおいがする

受診の目安は?

愛猫の涙の量が普段より多く、下記のような症状が見られる場合は、目に痛みや異常が出ている可能性があるため早めに動物病院を受診してください。

  • 眩しそうに目を細めている
  • 黄色や緑色の目やにが出ている
  • 白目が充血している
  • 目を気にしてこすっている
  • まばたきの回数が多い
  • 自宅でのケアや食事改善を数週間行っても効果が見られない

予防方法は?

目の周りの毛が長いと、目が刺激されて涙が出ることがあるため、トリミングサロンや動物病院でカットしてもらうと良いでしょう。
空気中のハウスダスト、ダニ、花粉なども目を刺激することがあるため、空気清浄機を活用する、こまめに掃除機をかけるなどして室内の清潔を保つことも大切です。

また涙が目から溢れてしまう場合は、皮膚トラブルや涙やけを防ぐために、ガーゼやコットンで涙を優しく拭き取ってあげてください。

治療方法は?

角膜炎や結膜炎などの目の病気が原因の場合は、原因の病気を薬で治療します。
猫自身の毛や異物が目に入って刺激している場合は、刺激物の除去や目の洗浄を行います。
鼻涙管の詰まりが原因の場合は、鼻涙管に管を通して洗浄します。この治療は麻酔が必要になることがあります。
生まれつきの鼻涙管の形や狭さが原因の場合は、手術を行うこともあります。

ミヌエットに元気に過ごしてもらうために家庭でできる病気予防

ここからはミヌエットが元気に過ごすために家庭でできるケア方法をご紹介します。ここまでにご紹介したなりやすい病気の予防方法と合わせて、日頃から意識してみてください。

定期的に健康診断を受ける

目立ったトラブルがないときでも、1年に1回は健康診断を受けましょう7歳以降のシニア期に入ったら半年に1回受けるのがおすすめです。
定期的な健康診断は目に見えない病気の早期発見ができるほか、獣医師から愛猫に合った日頃のケア方法をアドバイスしてもらうこともできますよ。

食事の量を管理して太り過ぎを防ぐ

食欲旺盛で太りやすいミヌエットは、食事の量を管理して太り過ぎを防ぐことが関節や心臓への負担を減らすことに繋がります。
フードは目分量ではなく、必ずパッケージに記載されている適切な量をスケールで量って与えるようにしましょう。
おやつを多くあげた日はフードを無理のない範囲で少なくするなど、1日の中で調整するようにしてください。

適度な運動を取り入れる

太り過ぎによる関節や心臓への負担を防ぐために、適度な運動を取り入れることも大切です。
ミヌエットは足が短いため、床での追いかけっこや低めの段差を使った運動がおすすめです。
猫じゃらしのおもちゃで床を走らせる、トンネルをくぐり抜けさせる、低めのキャットタワーで上下運動をさせるなどが良いでしょう。

ミヌエットの健康や病気の相談はオンラインでも

愛猫の体にいつもと違う点があるときは、できるだけ早く獣医師に見てもらえると安心ですよね。とはいえ、すぐに動物病院に連れて行くのが難しいこともあるかと思います。
そんなときはペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」が便利です。家にいながらスマホのアプリを通して愛猫の様子を獣医師に診てもらい、症状やケアの方法について相談することができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。