チワワがなりやすい病気6選|予防方法や受診目安も解説
2026年8月8日
小さくて愛らしいチワワですが、その華奢な体ゆえに起こりやすいトラブルがあります。こちらの記事では、チワワの飼い主なら知っておきたいかかりやすい病気の症状や受診の目安、家庭での予防方法などをご紹介します。
チワワの特徴
チワワには、下記のような体質や性格の特徴があります。
小柄で華奢な体型
チワワは世界最小の犬種です。小柄で食が細い子が多く、体重には個体差がありますが、一般的に1.5〜3.0kgほどです。骨が非常に細いため、骨や関節のトラブルに注意が必要です。
寒さに弱い
体が小さいため体温を維持しづらく、寒さに非常に弱いです。冬場はもちろん、夏のエアコンでも冷えてしまうことがあります。
警戒心が強くストレスに敏感
番犬気質で警戒心が強く、初対面の人や犬、大きな物音などに神経質になる一面があります。
警戒心を抱くと、それがストレスになって無駄吠えや噛み癖につながることがあります。
チワワがなりやすい病気①膝蓋骨脱臼(パテラ)
どんな病気?
後ろ足の膝のお皿(膝蓋骨)が本来あるべき場所から外れてしまう病気です。「パテラ」と呼ばれ、小型犬に多く見られます。
膝の違和感で歩き方に異常が生じたり、痛みを感じたりします。
原因は?
パテラは遺伝的な理由で起こる先天性のものと、事故や生活環境によって起こる後天性のものがあります。
チワワは生まれつき膝の関節の溝が浅い、周囲の筋肉や靭帯に異常があるなど、遺伝的に膝蓋骨脱臼を発症しやすい犬種です。
後天性の原因としては、交通事故やケガ、高いところからの落下、滑りやすい床での生活など、足腰への負担の蓄積が挙げられます。
症状は?
- 足を引きずって歩く
- スキップのような歩き方をする
- ケンケンで歩く
- 3本足で歩く
- 腰を落とした状態で歩く
- 痛みで鳴く
受診の目安は?
下記のような様子が見られる場合は、膝蓋骨脱臼を含む膝や後ろ足のトラブルが隠れている可能性があります。一度動物病院で診てもらうと安心です。
- スキップのような歩き方をしている
- 座り方がいつもと違う
- 後ろ足を頻繁に上げる
- 突然痛みで鳴く
下記のような様子が見られる場合は症状が進行している可能性があるため、早急に動物病院を受診してください。
- 足を引きずって歩く
- 3本足で歩く
- ケンケンで歩く
予防方法は?
膝蓋骨脱臼は遺伝的な原因で起こることも多く、予防が難しいこともありますが、後天性での発症を予防するためには生活の中でできるだけ関節に負担をかけないようにすることが大切です。
フローリングの床には、滑りにくいようにマットやラグを敷きましょう。ソファやベッドにはステップやスロープを設置して、飛び降りを防ぐと良いでしょう。
また太り過ぎると関節に負担がかかるため、フードはパッケージに記載されている適量を与えるようにしましょう。
さらに、膝の関節を支えるためには周囲の筋肉を鍛えることも重要です。1日に10〜20分の散歩を1〜2回行い、適切な筋力を維持しましょう。
治療方法は?
症状が軽い場合は、痛み止めの飲み薬や注射で治療をすることが多いです。関節を保護するサプリメントが処方されることもあります。
投薬と並行して、体重管理や筋力をつけるために運動を行うほか、床にマットを敷く、ソファやベッドにスロープをつけるなど、関節に負担がかからない環境を整備することも大切です。
症状が進行している場合や日常的に膝蓋骨脱臼を繰り返す場合は、手術が行われることもあります。
チワワがなりやすい病気②僧帽弁閉鎖不全症
どんな病気?
心臓にある「僧帽弁」という血液の逆流を防ぐドア(弁)が閉じなくなる病気です。
進行すると「肺水腫」や「心不全」を引き起こし、命に関わることもあります。
原因は?
僧帽弁閉鎖不全症の主な原因は、加齢によって弁が変形することです。
チワワは遺伝的にこの変形が起こりやすい犬種とされています。
症状は?
初期段階は無症状であることがほとんどです。
進行すると下記のような様子が見られることがあります。
- 疲れやすい
- あまり動きたがらない
- 食欲が低下する
- 夜間や明け方に咳が出る
重度に進行すると、下記のような症状が現れることがあります。
- 「ゼーゼー」という呼吸音がする、苦しそう
- 舌や歯茎が紫色、青白い
- 失神する、ぐったりする
受診の目安は?
僧帽弁閉鎖不全症は、気づいたときには病気が進行していることが多いです。先にご紹介したような症状が見られる場合は、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
特に重度の症状が見られる場合は命に関わる可能性があるため、早急に受診してください。
予防方法は?
僧帽弁閉鎖不全症の予防法は現時点では確立されていません。そのため定期的に健康診断で聴診や心エコーを受け、早期発見することが大切です。病気の進行度によっては、症状が出る前から適切な管理を始めることで、心臓への負担を抑えられる可能性があります
日常生活では、心臓への負担が大きくならないように気をつけましょう。
肥満にならないよう食べ過ぎには注意し、フードはパッケージに記載されている適量を与えましょう。
高温多湿な環境も心臓への負担となるため、エアコンを活用して室温や湿度を管理してください。室温は25℃前後、湿度は40〜60%程度に保てると良いでしょう。
治療方法は?
心臓のポンプ力を強化する薬や利尿剤、血圧を下げる薬を使って、心臓の負担を軽くして進行を遅らせる治療が行われることが多いです。
症状や病院によっては、弁の修復を目指す手術が行われることがあります。
チワワがなりやすい病気③気管虚脱
どんな病気?
空気の通り道である気管が押しつぶされ、呼吸がしづらくなる進行性の病気です。
重度に進行すると命に関わることもあり危険です。
原因は?
発症には遺伝的な要素が関係していて、チワワは遺伝的に気管虚脱になりやすい犬種です。
興奮や激しい運動、首への圧迫などが、咳や呼吸症状を悪化させることがあります
症状は?
- 「ガーガー」という呼吸音がする
- 乾いた咳が続く
- 興奮した後や運動の後に咳き込む
- 咳の後に吐き気のような素振りをする
- 呼吸が荒く、しばらく落ち着かない
- 口を開けて苦しそうに呼吸する
- 舌や歯茎の色が紫色や青白くなる
受診の目安は?
気管虚脱は進行する病気です。先にご紹介したような症状が見られる場合はできるだけ早く動物病院を受診しましょう。
特に下記のような症状が見られる場合は、重症化している可能性があり危険です。早急に動物病院を受診してください。
- 口を開けて苦しそうに呼吸する
- 舌や歯茎の色が紫色や青白くなる
- 呼吸が苦しくて倒れてしまう、失神する
予防方法は?
日頃から呼吸器に負担がかからないように注意しましょう。
太り過ぎを防ぐために、フードはパッケージに記載されている適量を与えてください。
高温多湿な環境も呼吸器への負担となるため、梅雨や夏場はエアコンを活用して室温は25℃前後、湿度は40〜60%程度に保つようにしてください。
また気管への負担を減らすため、お散歩時は首輪ではなくハーネスの着用がおすすめです。
治療方法は?
軽度の場合は、咳止めや気管を拡張する薬、去痰薬、抗炎症薬などの投薬治療を行います。
薬での治療が難しい場合は、気管を補強したり拡張したりする手術が行われることがあります。
チワワがなりやすい病気④水頭症
どんな病気?
脳にある「脳室」というスペースに、脳を満たす液体(脳脊髄液)が過剰に溜まり、脳が圧迫される病気です。
圧迫されることによって脳そのものが損傷したり、脳の機能に障害が起こったりします。
原因は?
水頭症は遺伝によって発症する先天性のものと、頭を強く打つことや脳内出血、髄膜炎などトラブルによる後天性のものがあります。
水頭症は、チワワのような小型犬でみられることがある病気です。生まれつき発症するケースもありますが、すべてのチワワに起こるわけではありません。
症状は?
行動・性格の変化
- ぼーっとしている時間が長い
- 呼んでも反応が鈍い
- 同じ場所をぐるぐる回る
- 壁や家具に頭を押し付ける
- しつけをなかなか覚えない
外見上の特徴
- 頭がドーム状に丸く大きい
- 頭頂部にくぼみがある
- 黒目が外側に向いている
神経症状
- ふらつく、よろける
- けいれんする
- 片側に傾いて歩く
受診の目安は?
愛犬に先にご紹介した水頭症が疑われる様子がある場合は、早めに動物病院で見てもらいましょう。
特に下記のような症状が見られる場合は、命に関わる可能性もあり危険なので早急に動物病院を受診してください。
- けいれんする
- 片側に傾いて歩く
- ぐったりしている
予防方法は?
水頭症は、現時点では確立された予防方法がありません。
できるだけ早く発見するために愛犬の様子をしっかり観察し、水頭症が疑われる行動や様子が見られた場合は速やかに動物病院で診てもらうことが大切です。
また後天的な水頭症のリスクをできるだけ低くするために、頭部に強い衝撃を与えないように注意しましょう。愛犬が硬いものにぶつかったり高いところから落ちたりしないように気をつけてあげてください。
治療方法は?
軽度〜中度の場合は、脳の圧迫を少なくするために利尿薬や脳圧降下薬、ステロイド薬などを使って治療します。
けいれんが見られる場合は、抗けいれん薬が使われることもあります。
薬で改善が見られない場合や症状が重い場合は、脳脊髄液を脳から抜く手術が行われることもあります。
チワワがなりやすい病気⑤低血糖
どんな病気?
血液中の糖分が不足する病気です。脳がエネルギー不足になって、ぐったりしたり意識を失ったりすることがあります。
原因は?
犬が低血糖になる主な原因は年齢によって異なりますが、チワワは成犬以降も子犬期と同様のリスクを抱えています。
子犬期の主な原因
体内に糖分を貯蔵できる量が少なく、空腹や体の冷えで低血糖になりやすいです。まれに重度の感染症、先天性の肝臓の病気が原因になることもあります。
成犬期の主な原因
肝臓や膵臓の腫瘍、甲状腺の病気、ホルモンの異常、薬剤などが原因で低血糖になることが多いです。
ただしチワワは成犬になっても体が小さく、糖分の貯蔵量が少ないため、子犬期と同様に空腹や寒さが原因で低血糖になることも少なくありません。
症状は?
初期段階では下記のような様子が見られます。
- 元気がなく、急におとなしくなる
- 食欲が低下する
- 手足が震える
- まっすぐ歩けない、ふらつく
- 名前を呼んでも反応が鈍い
重度に進行すると下記のような様子が見られることがあります。
- けいれんする
- 体が激しく震える
- 体が冷たい
- 意識を失う
- ぐったりする
- トイレを失敗する
受診の目安は?
愛犬に低血糖の症状が見られたら、できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。症状が一時的に改善したとしても、一度診てもらうのが安心です。
けいれんしている、ぐったりしているなど重度の症状が見られる場合は、命に関わるおそれがあるため早急に動物病院を受診してください。
予防方法は?
チワワは1度にたくさんの糖分を体にためておくことができないので、フードは一度にまとめて与えるのではなく、1日の総量を3〜4回に分けて少しずつ与えると良いでしょう。
また体が冷えないように、愛犬のケージは寒くない場所に置きましょう。冬場は必要に応じてペットヒーターや毛布を使い、寒さを感じない環境を整えてあげましょう。
治療方法は?
愛犬が低血糖を起こした際は、まず自宅で応急処置を行えると良いでしょう。
意識がはっきりしている場合は、砂糖と水を1:4の割合で混ぜ、スプーンやスポイトなどで少量ずつ飲ませましょう。
ただし意識が混濁している、けいれんしている場合は、喉に詰まらせる危険があるため飲ませてはいけません。かわりにハチミツやメイプルシロップを指や綿棒で歯茎に擦り付けるように塗ってあげてください。
応急処置後に動物病院を受診すると、点滴や注射を使って血糖値を素早く上昇させる治療が行われます。
症状に応じて、ステロイド剤を投与することもあります。
チワワがなりやすい病気⑥角膜炎
どんな病気?
黒目の表面を覆っている角膜が炎症を起こしている状態です。
炎症や傷が進行すると、強い痛みが出たり、角膜の深い部分まで傷が及んで角膜潰瘍を起こしたりすることもあるため、早めの受診と治療が大切です。
原因は?
目に異物が入る、事故や他の犬とのケンカ、目を強く擦るなど、角膜が刺激を受けることによって起こります。
チワワは目が大きく頭蓋骨から飛び出ている子が多いため、家具や草花にぶつかって目に傷がつき、角膜炎になりやすいです。
アレルギーや細菌・ウイルス感染、結膜炎や緑内障などが原因で起こることもあります。
症状は?
- 目が充血している
- 目やにが増える
- 目をしょぼしょぼさせる、眩しそうにする
- 涙の量が増える
- 目を擦る、床や壁に擦り付けようとする
- 黒目が白く濁って見える
受診の目安は?
角膜炎が疑われる症状がある場合は、できるだけ早めに動物病院で診てもらうと安心です。
特に下記のような症状がある場合は緊急度が高いです。早急に動物病院を受診してください。
- 目を全く開けられない
- 黒目が急に白く濁った
- 痛がってぐったりしている
- 目の表面がへこんでいる、穴が空いているように見える
- 目の中に血がたまっているように見える
予防方法は?
目に異物が入ったり、目が傷ついたりしないよう日頃から注意しましょう。
目の周りの長い毛は、目の中に入らないよう定期的にカットしてください。また皮膚に痒みがあるときは、目を掻いてしまわないようにエリザベスカラーを着用させることも検討してください。
目の乾燥や角膜の状態によっては、獣医師の判断で点眼薬が使用されることがあります。
治療方法は?
一般的には目を洗浄し、抗菌薬や抗炎症薬などの目薬で治療を行うことが多いです。鎮痛薬が処方されることもあります。
重症な場合は、手術が行われることもあります。
チワワに元気に過ごしてもらうために家庭でできる病気予防
ここからは愛犬が元気に過ごすために、家庭でできる病気の予防方法をご紹介します。先にご紹介したかかりやすい病気の予防方法と合わせて、日頃のケアの中で意識してみてくださいね。
定期的に健康診断を受ける
目に見えるトラブルがなくても、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
6歳までは1年に1回、7歳以降のシニア期は半年に1回を目安に受診するのがおすすめです。
健康診断を受けると病気の早期発見ができるほか、愛犬に合った日頃のケア方法なども獣医師から教えてもらうことができますよ。
バランスの良い食事を適量与える
愛犬の健康な体を維持するためには、バランスの良い食事が欠かせません。ライフステージに合ったフードを適量与えるようにしましょう。
食が細い子の場合は、様子を見ながら1日のフードの総量を3〜4回に分けて与えるのも良いでしょう。
またチワワは体が小さいため、わずかな体重の増加でも肥満になりやすいです。おやつの量が多かった日はフードを無理のない範囲で減らすなど、1日の中で与える量を調整してください。
適度な運動を取り入れる
筋力維持や太り過ぎ予防のために、日頃から適度な運動をすることも大切です。
1日に10〜20分の散歩を1〜2回行うと、運動になるのはもちろん愛犬の気分転換にもなります。
ロープのおもちゃの引っ張り合いや、ボールを投げて持ってこさせる遊びもおすすめです。
ストレスを溜めさせない
警戒心が強く繊細なチワワにとって、ストレスは健康状態に影響を与えるおそれがあります。
長いお留守番や急な来客、大きな物音などの後には、意識的にスキンシップをとって安心させてあげましょう。
またストレスを感じた際に愛犬が入って落ち着けるクレートや屋根つきの寝床などを用意してあげると良いでしょう。
チワワの健康や病気の相談はオンラインでも
愛犬の健康状態で気になることがあるときに、できるだけ早く獣医師に診てもらえたら安心ですよね。とはいえ、すぐに動物病院に連れて行くのが難しいこともあるかと思います。
そんなときはペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」が便利です。家にいながらスマホのアプリを通して愛犬の様子を診てもらい、症状やケアについて相談することができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。