2026年4月19日
新しい家族として子犬を迎えたとき、ワクチンの次に気になるのが「フィラリア予防」ではないでしょうか。 生後何ヶ月から始めるのがいいのか、副作用はないのかなど疑問もありますよね。この記事はそんな飼い主さんの不安を解消するために、子犬ならではの予防スケジュールや注意点をまとめました。
犬のフィラリア症とは?
フィラリア症とは、蚊を媒介して「犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)」という寄生虫が犬の体内に入り、心臓や肺の血管に寄生する病気です。
寄生虫は幼虫のときに犬の体内に入り、放って置くと血管内で成長します。成虫になると犬の細い血管を詰まらせるおそれがあるほか、命に関わる臓器不全を引き起こすことがあります。
そのため幼虫の段階で駆除する必要があり、その役割を担うのがフィラリアの予防薬です。
子犬のフィラリア予防はいつから?
子犬のフィラリア予防を始めるタイミングは、一般的に「生後6〜8週間(1.5ヶ月〜2ヶ月)」が目安とされています。
地域にもよりますが、フィラリア予防のシーズンはだいたい4月〜12月です。この期間の間で、生後2ヶ月を迎える頃に始めるのがいいでしょう。例えばもし6月に生後1ヶ月の子犬を迎えた場合、投薬スタートは7月から(生後2ヶ月から)になるケースが多いです。
このタイミングは、混合ワクチンの接種時期でもあります。子犬の時期は基本的にワクチンの予定を優先し、フィラリア予防薬はそこから1週間ほどあけて飲ませるようにしましょう。数日のズレであれば予防効果に影響はありません。ワクチンと予防薬を同じ日にまとめて接種するのは避けてください。
ただし、蚊が多くてフィラリアのリスクが高い地域などは、もっと早い段階で予防を始めたほうがいいケースもあります。詳しいタイミングは動物病院で獣医師に相談するのがいいでしょう。
フィラリア予防薬に副作用はある?子犬は出やすい?
現代のフィラリア予防薬は安全性が高く、子犬だからといって副作用の発生率が特に高いわけではありません。
ただしごく稀に、投薬から数時間〜24時間以内に副作用が出る可能性はあります。フィラリア予防薬の副作用で見られやすい症状は以下のとおりです
- 嘔吐(吐き気)、下痢
- 皮膚のかゆみ、赤み、じんましん。
- 元気がない、 いつもより寝てばかりいる、ぐったりしている
子犬において注意すべきなのは、副作用の出やすさよりも、副作用が出ているのか、子犬特有の体調不良なのかを見極めるのが難しいということです。
副作用か体調不良か迷いやすいケース
吐き戻しか、薬による嘔吐か
子犬は消化器官が未発達で、食後の興奮や食べ過ぎで吐いてしまうことがあります。投薬後に何度も吐き続けたり、吐いた後にぐったりしていたりする場合は、副作用の可能性があります。すぐに動物病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。
逆に吐いた後もケロッと走り回っているなら単なる吐き戻しの可能性もありますが、薬が吸収されたかどうかの判断が必要なため、こちらも必ず動物病院に連絡しましょう。
よく寝ているか、ぐったりしているか
子犬は1日の大半を寝て過ごします。そのため投薬後に寝ていても、いつもの範囲内なら問題ありません。しかしいつもなら反応するおやつに反応しない、目がうつろで呼びかけへの反応が薄いという場合は、ぐったりしているサインです。すぐに動物病院に連絡しましょう。
危険な下痢か、ただお腹がゆるいか
子犬は環境の変化や食事の影響を受けて下痢をしやすいですが、投薬後に激しい下痢や血便が出た場合は、迷わず動物病院に連絡してください。
子犬でも予防開始前の血液検査は必要?
成犬の場合、フィラリア予防薬を投与する前に、現在フィラリアに感染していないかを確認する血液検査が必要です。ただ生まれて初めてフィラリアのシーズンを迎える子犬は、検査なしで予防を開始できるのが一般的です。
ただし保護犬や、外で数ヶ月過ごしていた犬は、すでに蚊に刺されている可能性があるため念のため検査を行うことがあります。投薬前に動物病院で相談するようにしましょう。
子犬に最適なフィラリア予防薬のタイプはどれ?
フィラリア予防薬には様々なタイプがありますが、子犬には以下2つのタイプがよく選ばれます。それぞれメリットと注意点があるので、愛犬にあうタイプを選んでくださいね。
1. チュアブル(おやつ)タイプ
お肉のような味と香りがついた、柔らかいガムやクッキーのような薬です。
子犬へのメリット
薬をご褒美のように与えることで、投薬=楽しいというイメージが付きます。子犬の時期にこのイメージをつけておくと、将来フィラリア以外の病気で薬が必要になったときもスムーズに飲めるようになることが多いです。
また目の前でしっかり完食したことが確認できるため、飼い主にとっても安心感があります。
子犬特有の注意点
興奮して薬を噛み砕いた拍子に、薬のかけらを口の外に飛ばしてしまうことがあります。
またまだ何のアレルギーがあるか分からない時期なので、食べた後に体をかゆがらないかチェックが必要です。
2. スポットタイプ
首の付け根あたりの地肌に、液体をピタッと垂らすタイプの薬です。
子犬へのメリット
食が細い子や、口を触られるのが苦手な子でも、リラックスしている隙に一瞬で終わらせることができます。
また皮膚から吸収されるため、お腹を壊しやすい子にも向いています。
子犬特有の注意点
子犬は常に元気に動いているため、毛をかき分けて地肌に正確に垂らすのが難しいことがあります。
また塗った場所が気になって転げ回ったり、多頭飼いの場合はきょうだい犬が舐めたりしないよう、乾くまでの数時間はケージで休ませるなどの工夫が必要です。
子犬のフィラリア予防で気をつけるべき3つの注意点
成犬以上に成長が早くデリケートな子犬期のフィラリア予防には、飼い主が知っておきたい3つの注意点があります。安全かつ確実に予防できるよう、ポイントを抑えておきましょう。
1. 体重の変化による処方量不足に注意
フィラリア予防薬は、体重で飲む量が決まっています。例えば「2kgまでの犬用」の薬を、3kgを超えた子に飲ませてしまうと、成分が足りず予防に失敗する恐れがあります。
子犬は成長スピードが早く体重もどんどん増えるため、成犬のようにまとめて数ヶ月分の薬を買ってしまうと、薬と体重があわなくなる可能性があります。毎月病院で体重を測り、そのときの重さに合った薬を処方してもらうのが安全です。
2. 過剰投薬をしない
子犬は、薬の成分が脳に入らないように守るバリアが成犬に比べて未発達です。そのため成犬以上に、過剰投与に気をつけなければいけません。
例えば飲ませ忘れたからといって、2ヶ月分をまとめて飲ませることは絶対にしないでください。過剰な成分が脳に影響を与え、ふらつきや痙攣などの神経症状を引き起こす恐れがあります。
1ヶ月に1回決まった日に、規定の量を投与するようにしましょう。
3. 初めての投薬は、動物病院が開いている日の朝に余裕を持って
初めてのフィラリア予防薬の投与は、かかりつけの動物病院が開いている日の朝に行うのがおすすめです。万が一副作用かどうかの判断に迷う症状が出たときに、すぐに病院にかかれる状態にしておきましょう。
また投薬後2〜3時間は、顔が腫れていないか、呼吸が荒くないかなどの様子を見てあげる必要があります。飼い主自身の余裕がある日を選ぶことも大切です。
夜間や病院の休診日、飼い主がすぐに出かけないといけない日は避けましょう。
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