犬のフィラリア予防はいつからいつまで?地域別の推奨期間と失敗しないための基礎知識
犬の病気

2026年4月20日

フィラリア予防で大切なのは、薬を飲むことだけでなく、正しい時期に開始し、期間中最後まで飲み続けることです。そこでこの記事では、フィラリア予防はいつからいつまで必要なのかと、地域別の期間の目安について解説します。

犬のフィラリア症とは?

フィラリア症(犬糸状虫症)とは、蚊が媒介する寄生虫が犬の体内に入り、血液循環を悪化させる病気です。
放置すると命に関わるため、感染予防が欠かせません。毎年決まった期間に、予防薬を投与することが推奨されています。

フィラリア予防薬は、いつからいつまで?

フィラリア予防薬の期間を決めるには、薬の仕組みを理解する必要があります。予防薬は蚊を寄せ付けない薬ではなく、体に入った幼虫を駆除する薬です。そのため、蚊が飛び出した直後から、蚊が見られなくなった少し後まで投薬が必要です。

開始と終了のタイミングは以下のようになります。

  • 開始タイミング:蚊を見かけ始めてから1ヶ月以内 (例:4月に蚊が出始めたら、最初の投薬は5月頭まで)
  • 終了タイミング:蚊を見かけなくなった1ヶ月後まで(例:11月に最後の蚊を見かけたら、最後の投薬は12月)

この期間中、基本的には1ヶ月に1回、決まったタイミングで予防薬の投与を続ける必要があります

ただ、地球温暖化が年々深刻になってきていることもあり、近年は通年服用を推奨している病院も多いです。アメリカ犬糸状虫学会のガイドラインでも通年服用が推奨されています。

【地域別】フィラリア予防期間の目安

フィラリア予防の期間は、住んでいる地域の気温によって決まります。ここで使われるのが、「HDU(有効積算温度)」という指標です。

HDUとは、フィラリアの子虫が蚊の体内で感染できる強さまで育つのに必要な、1日の平均気温を積み上げた数値のことです。
平均気温が15℃を超えると蓄積がスタートし、一定の熱量に達した日が「感染開始日」となります。逆に、気温が下がってこの熱量が維持できなくなった日が「感染終了日」となります。

このHDUに基づいた、日本各地の一般的な予防期間の目安は以下の通りです。暖かい地域ほど予防期間が長くなります。また近年の温暖化の影響で、全国的に以前よりも開始が早く、終了が遅い傾向にあります。

地域別・予防期間の目安

北海道・東北

  • 開始目安:5〜6月
  • 終了目安10〜11月
  • 期間:約5〜6ヶ月

関東・東海・関西・中四国

  • 開始目安:4〜5月
  • 終了目安11〜12月
  • 期間:約7〜8ヶ月

九州

  • 開始目安:3〜4月
  • 終了目安12月
  • 期間:約8〜9ヶ月

沖縄・離島

  • 通年予防が必要

ここでご紹介したものはあくまで目安で、その年の気温などによっても状況が異なります。また先にもご説明した通り、地球温暖化の影響とアメリカ犬糸状虫学会のガイドラインに準じて、1年を通して通年で服用することを推奨している病院も多いです。

どのような服用スケジュールにするのが良いか迷ったときは、かかりつけの動物病院で相談してみましょう。

フィラリア予防は「いつから」だけでなく「いつまで」が重要

フィラリア予防で最も失敗が多いのは、実は「飲み終わりのタイミング」です。

秋になり涼しくなると「もう蚊もいないし」と、処方された最後の1〜2回分を使わずに残してしまうケースが多く見られます。
しかし11月に飲む薬は10月に刺された分を退治するものです。10月に刺されていた場合、11月分を飲まないと、体内の幼虫がそのまま成長してフィラリア症を発症します。

また蚊の活動は、気温が15℃以上あれば続きます。最近は温暖化の影響もあり、11月や12月になっても日当たりの良い場所や室内で蚊が生き残っていることが珍しくありません。

最後まで気を抜かず、獣医師の指示に従って最後まで服用させることが、愛犬の健康を守る重要なポイントということを覚えておいてください。

迷うなら通年予防という選択肢も

従来、フィラリア予防薬の投与は期間を決めて行うことが一般的でしたが、最近では地域を問わず、1年中薬を飲み続ける「通年予防」を選ぶ家庭も増えています。

「いつからいつまで」という期間に悩まず飲み忘れのリスクがなくなることや、都市部のマンションの地下や暖かい室内で冬を越す蚊によるイレギュラーな感染を防げることなどがメリットです。
通年予防を希望する場合は、一度動物病院で相談してみてもいいでしょう。

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