犬が冬に注意することまとめ!病気から寒さ対策まで
犬の病気

2025年12月10日

冬は愛犬とぬくぬく過ごせる幸せな季節ですが、実は寒さや乾燥、室内環境に様々なリスクが潜んでいます。この記事では、愛犬が安全で健康に冬を乗り切るために、特に注意すべき5つのポイントと具体的な対策を解説します。

犬が冬に注意すること①体調不良と病気のリスク

寒さや乾燥、活動の変化により、冬は犬も体調を崩しやすい時期です。以下のような不調や病気のリスクがあるため注意して観察し、必要に応じて対策を行いましょう。

関節炎・リウマチの悪化

特にシニア犬に注意が必要なのが、関節炎やリウマチの悪化です。寒くなると筋肉がこわばり、古傷や関節の痛みが増します。散歩を嫌がったり動きが鈍くなったりしたら要注意です。

【対策】

  • 暖かい場所にベッドを移動する
  • 軽いマッサージで血行を促す
  • 筋力低下を防ぐために無理のない範囲で運動させる
  • グルコサミンなどのサプリメントを取り入れる
  • いつもと違う様子が見られるときは動物病院で相談する

泌尿器系の病気

冬は自然と水を飲む量が減ってしまいます。水分不足になって尿の量や回数が減ると、膀胱炎や尿路結石など泌尿器系疾患のリスクが高まります。泌尿器系のトラブルがあると、トイレの回数が極端に増えたり減ったりする、排尿時に痛がる、トイレの失敗が増えるなどのサインがみられます。

【対策】

  • 水皿の水をぬるま湯にかえる
  • ウェットフードや水分を多く含む食事を与える
  • 水飲み場を増やし、新鮮な水を飲みやすいようにする
  • トラブルのサインが見られるときは動物病院を受診する。特に尿がほとんど出ていない場合や血尿が見られる場合は早急に受診する。

呼吸器系の病気

犬も人間と同じように、冬は乾燥や寒さで呼吸器系の病気にかかりやすくなります。特に犬に多いのが「ケンネルコフ(犬のかぜ)」です。感染すると乾いた咳や鼻水、くしゃみ、鼻詰まりなどの症状が現れます。パグやフレンチブルドッグなどの短頭種やシニア犬は特に注意が必要です。

【対策】

  • 加湿器などで室内の湿度を40〜60%に保つ
  • 犬の体調に合わせて防寒対策をする
  • 咳が続く場合は早めに動物病院で診察を受診する

犬が冬に注意すること②運動不足と肥満

冬は寒さで散歩の回数が減り、室内で寝て過ごす時間が増えるため、運動不足になりがちです。消費カロリーも大幅に減少し、食事量が以前と変わらない場合は体重が増加する可能性もあります。運動不足のリスクと解消法を知っておきましょう。

運動不足のリスク:肥満

運動不足になると、消費カロリーが減って太りやすくなります。肥満になると関節に負担がかかり関節炎が悪化しやすいほか、高脂血症、糖尿病、高血圧、心臓病など様々な病気のリスクが高まります

肥満になると体が重くて散歩や運動が嫌になり、ますます運動不足になってさらなる体重増加を招く…という悪循環に陥りがちです。冬は運動不足をできるだけ解消するとともに、食事を冬に合わせた適切なカロリー量に調整しましょう。
適切なカロリー調整が分からない場合や心配な場合は、獣医師に相談しましょう。

運動不足を解消する方法

・散歩を工夫する

日中の比較的暖かい時間帯を選んで散歩に出かけましょう。愛犬が寒がるときは、体調や様子をみながら嫌がらない範囲で防寒着を活用しましょう。

・室内遊びをする

寒さや雪などで散歩が難しい場合は、できるだけ室内で運動できるようにしましょう。危ない暖房器具や家具を避けて、犬が遊べるスペースを作ってあげられるといいですね。
ボールやおもちゃを投げる「もってこい」や、身を隠した飼い主を犬が探す「かくれんぼ」などは狭いスペースでも楽しめます。

犬が冬に注意すること③寒さ対策と暖房器具の事故

犬も人間と同じように寒さを感じるので、冬は室内を暖かくしたり服を着せたりして、寒さ対策をしてあげましょう。
ただし愛犬のために暖房器具を使用する際は、「低温やけど」と「誤飲・感電」という二つの大きな事故のリスクがあることを理解し、万全の対策が必要です。寒さ対策と事故対策について詳しく解説します。

注意が必要な事故①低温やけど

こたつ、電気カーペット、湯たんぽ、電気毛布などは犬にとって快適ですが、長時間同じ場所に居座ってしまい、低温やけどを引き起こす危険性があります
低温やけどは気づきにくいことが多く、皮膚の奥深くまで損傷を与えることもあるため注意が必要です。

低温やけどのサイン

  • 皮膚が赤くなっている、毛が抜けている、触ると嫌がる

対策

  • 暖房器具の近くに犬が自由に移動してクールダウンできるスペースを確保する。
  • 暖房器具に直接触れないよう、厚めのカバーやサークルで仕切りを作る
  • 暖房器具の温度を低めに設定する
  • オフタイマーを設定して、長時間使い続けないようにする

注意が必要な事故②電気コードの誤飲・感電事故

暖房器具のコードや配線は、愛犬が噛んでしまって感電したり口内にやけどを負ったりする危険性があります。さらに噛み砕いたコードの破片を飲み込んでしまうと、重大な誤飲事故につながります。

対策

  • 使用するすべてのコードに保護チューブやカバーを装着する
  • コードを壁や家具の裏に隠すなど、犬が触れたり噛んだりできない場所に設置する

実践したい、安全で快適な防寒対策の具体例

先にご紹介したような危険を避けつつも、愛犬が暖かく快適に過ごせるように、以下のような寒さ対策を取り入れましょう。

・適切な室温と湿度を維持する

エアコンや加湿器を使用して、快適な室温と湿度を保ちましょう。犬が快適に過ごせる室温は18~20℃程度湿度は40~60%です。ただし個体差があるため、愛犬の様子を見ながら調整しましょう。

・寝床を暖かくする

冬の寝床には、フリースやボア素材など、保温性の高い毛布やクッションを用意してあげましょう。またベッドやケージの下にアルミシートや厚手のブランケットを敷くと、床からの冷気が遮断されます。
湯たんぽを使用する場合は必ず厚手のタオルでくるみ、直接皮膚に触れないようにします。

・服で体温を調節する

首元やお腹周りが冷えないよう、冬は服を着せてあげるのもいいでしょう。ただし暖かい室内では脱がせるなど、愛犬の体温や状態に合わせて調整してください
着せっぱなしにすると、皮膚が蒸れたり体温が上がりすぎたりする危険性があります。

犬が冬に注意すること④肉球と皮膚・被毛のトラブル

冬の乾燥した空気と、雪や氷のある屋外環境は、犬の肉球と皮膚にとって大きな負担となります。冬特有のトラブルとその対策を知っておきましょう。

冬に起こりやすい肉球のトラブル

長い時間雪や氷の上を歩くと、肉球が冷えすぎてしもやけや凍傷になる危険性があります。また乾燥や冷気で肉球が硬くなると、ひび割れや炎症を起こしやすくなります

寒い地域で特に注意が必要なのが、道路に撒かれている凍結防止剤(融雪剤)です。凍結防止剤には塩分や化学物質が含まれていることが多く、肉球に付着したままにしておくと炎症を起こしたり、犬が舐めてしまうと体調不良や中毒の原因になったりします。

対策

  • 嫌がらない場合は犬用の靴やブーツを着用する
  • 雪や氷の上を歩いた後はぬるま湯で足を洗い、タオルで丁寧に拭き取る
  • 肉球クリームを塗り、保湿ケアをする
  • 凍結防止剤が撒かれた場所はできれば歩くのを避けるか、歩いた後は特に念入りに洗浄する

冬に起こりやすい皮膚・被毛のトラブル

暖房器具の使用などで室内が乾燥すると、犬の皮膚のバリア機能が低下し、フケやかゆみ、皮膚炎などのトラブルが起こることがあります。
また空気が乾燥すると静電気が発生しやすくなり、毛が長い犬種は被毛が絡まりやすくなります

対策

  • 乾燥対策のために加湿器などを使用し、室内の湿度を40〜60%に維持する
  • ブラッシングは、保湿スプレーや静電気防止スプレーを軽く吹きかけてから行う
  • 皮膚の乾燥がひどい場合は獣医師に相談し、保湿効果の高いシャンプーやサプリメントを活用する

犬が冬に注意すること⑤命に関わる冬の誤飲とヒートショック

最後に、対策を怠ると命に関わる可能性のある、特に緊急性の高い事故についても知っておきましょう。

使い捨てカイロの誤飲

使い捨てカイロは犬にとって「振ると音が鳴るおもちゃ」に見えることがあり、冬になると噛み砕いて中の成分を飲み込んでしまう事故が多発します。

カイロの中身に含まれる鉄粉を大量に飲み込むと中毒を引き起こす恐れがあり、非常に危険です。もし誤飲してしまった場合は、カイロの成分がわかるパッケージなどを持ってただちに動物病院を受診してください。

対策

  • 使用済み・未使用に関わらず、使い捨てカイロは犬が絶対に届かない場所に保管・廃棄する。
  • 散歩中に地面に落ちているカイロを拾い食いさせないように細心の注意を払う。

ヒートショック

ヒートショックは、暖かい室内から急に寒い屋外へ出たときや、その逆のときに、急激な温度差で血圧が急変動し、心臓や体に負担がかかることです。意識障害や呼吸困難、心臓発作などを引き起こす可能性があります
シニア犬や心臓や呼吸器系に持病のある犬、小型犬は特に注意が必要です。

対策

  • 散歩などで外に出る際は、玄関で数分間抱っこするなどして、体をゆっくりと寒さに慣れさせる
  • 部屋の温度と廊下や玄関などの温度差が大きくなりすぎないように調整する。

冬のトラブルや心配事の相談はオンラインでも

冬は様々な病気やトラブルに注意が必要で、日常生活の中で心配になることも多いかもしれません。
心配事があるけど誰に相談していいか分からない…というときは、ペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」をご活用ください。自宅からスマホのビデオ通話を通じて獣医師とつながり、相談したり診察を受けたりすることができます。ささいなことでも気軽に相談してみてくださいね。