2025年12月11日
冬に愛猫がヒーターや電気カーペットのそばで丸くなっている様子は幸せな光景ですが、低温やけどという深刻なリスクがあることも知っておきましょう。
この記事では、猫が低温やけどを起こしやすい理由や、気づきにくい初期症状、愛猫を事故から守るための予防策までを解説します。
猫に起こりやすい低温やけどとは?
低温やけどとは、人間が「心地よいあたたかさ」と感じる44~60℃程度の比較的低い温度の熱に、長時間接触することで起こるやけどです。低温やけどは痛みを感じにくく、熱が皮膚の深部にまでゆっくりと達するため、気づいたときには重症化してしまっているのが特徴です。
猫は寒さを嫌い、暖かい場所を見つけると体制を変えずに眠り続ける習性があるため、人間よりも低温やけどになりやすい傾向にあります。冬の間は飼い主が意識して低温やけどを予防してあげることが大切です。
猫の低温やけどの症状
低温やけどは、皮膚の表面ではなく深部にある組織がゆっくりと損傷します。そのため特徴的な症状が表面に現れ始めるのが遅く、やけどから数時間〜数日経って、以下のような様子が見られたときに初めて気づくケースが多いです。
- 水ぶくれができる
- 皮膚が黒く硬くなる
- 接触部分の毛が抜ける
ただこのような症状が見られたときはすでに重症化しているため、こうなる前の初期段階で発見する必要があります。
以下のようなサインは、低温やけどの初期症状の可能性があります。分かりづらいですが、愛猫の様子をしっかり観察してあげてください。
- 接触していた部分の皮膚がわずかに赤くなる、または色が濃くなっている
- 痛がらないことが多い
熱に直接触れやすくて皮膚が薄い、お腹、内股、肘、かかと、しっぽの付け根などに症状が現れるケースが多いです。
低温やけどのリスクが高い暖房器具
猫の低温やけどは、飼い主が用意した暖房器具が原因となることがほとんどです。猫が好みやすく密着度が高い以下のような暖房器具には注意しましょう。
電気カーペット、電気毛布
低温やけどの最も一般的な原因です。猫にとっては全身で熱に触れられる状態が心地よく、長時間体勢を変えずに熟睡してしまうことがあります。すると体の同じ部分に熱が継続的に蓄積され、低温やけどにつながる恐れがあります。
湯たんぽ
熱が一点に集中しているため、皮膚の薄いお腹などが長時間触れ続けていると、厚いカバーをしていても低温やけどを引き起こすことがあります。
こたつ
猫が好む代表的な暖房器具ですが、中で長時間動かず眠り続けることや、ヒーター部分に近づきすぎることで、皮膚の薄い部分をやけどするリスクがあります。
猫用こたつ・猫用ヒーター
猫専用の低温設計がされていて比較的安全ではありますが、長時間密着したりヒーター部分に体が触れたりすると、低温やけどのリスクはゼロではありません。
低温やけどに特に注意が必要な猫の特徴
すべての猫に低温やけどのリスクがありますが、以下の特徴を持つ猫は熱さや痛みを感じにくかったり、自分で移動する能力が低かったりするため、より一層の注意が必要です。
- シニア猫:動きが緩慢で、痛みや熱さへの感覚が鈍くなっているため、熱源から離れる判断や行動が遅れがちです。
- 子猫、病気の猫:自分で熱源から離れることが難しい、または体温調節機能が未熟なため、気づかないうちにやけどの損傷が大きくなる可能性があります。
- 痩せている猫、毛が薄い猫:熱を遮断する被毛や皮下脂肪が少ないため、熱が皮膚の深部に伝わりやすくなります。
愛猫が低温やけどをしたらどうする?受診目安と応急処置方法
低温やけどは見た目以上に損傷が深刻なケースが多いため、痛みや症状の有無にかかわらず、適切な応急処置を行ったあと速やかに動物病院を受診してください。
応急処置〜受診の流れ
- 猫をただちに暖房器具から離す
- 患部を流水で10分~15分程度、優しく冷やす。このとき、 患部をこする、水ぶくれを破る、軟膏や家庭薬を塗る、氷や氷水を直接当てるのは絶対にやめましょう。
- 必ず動物病院を受診する
猫の低温やけどを防ぐための予防方法
低温やけどは、飼い主の心がけで防ぐことができます。愛猫を危険から守るために、冬に暖房器具を使う際は以下の予防策を実践してください。
温度を低めに設定する
電気カーペットや猫用ヒーターなどは、設定温度を「高」にせず、最も低い設定温度で使用しましょう。人の肌では暖かさをあまり感じないかもしれませんが、猫の体にとっては十分暖かいこともあります。
接触時間を制限する
タイマー機能を使い、同じ熱源に連続して触れさせないようにしてください。連続して使用するのは長くても3時間程度が目安です。
飼い主が抱っこしたり誘導したりして、定期的に熱源から離れさせるのもいいでしょう。
カバーをする
湯たんぽは必ず厚いタオルや専用カバーで二重に包みましょう。ほかにも電気カーペットの上には厚手のラグやマットを敷く、ストーブの周りには柵をするなど、熱源との間に距離を作ります。
クールダウンの場所を確保する
暖かい場所のすぐそばに安全な非加熱ゾーンを用意し、猫が自由に体を冷ませるようにしましょう。ただし寒すぎるのも良くないので、ブランケットを敷くなどして暖かく過ごせるようにはしてあげてください。
留守番のときは電源を切る
留守番のときは、電気カーペットなど体に直接接する暖房器具は電源を切っておくのが安全です。
代わりにエアコンやオイルヒーターなど、部屋全体を温める暖房を使用しましょう。ブランケットやドーム型のベッドを用意してあげるのもいいですね。
定期的に体をチェックする
お腹や肘、内股に赤みや熱がないか、定期的にチェックする習慣をつけましょう。ブラッシングのついでなど、コミュニケーションを取りながらよく観察してあげてください。
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猫は不調を隠す習性があるため、病気や怪我をしていても顕著な様子が見られづらいことがあります。なんだか様子がおかしいかも…と感じても、外出のハードルが高く、気軽に動物病院を受診できないこともありますよね。
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