2026年4月18日
「最近、耳をよく掻いている」「愛犬の耳からいつもと違うにおいがする」それは、柴犬がなりやすい「外耳炎」のサインかもしれません。外耳炎は放置すると悪化して治療が長引くこともあるため、早めの治療とケアが大切です。こちらの記事では柴犬の外耳炎の原因や受診目安、家庭でのケア方法などをご紹介します。
柴犬は外耳炎になりやすい?原因は?
柴犬は遺伝的にアレルギー体質のことが多く、皮膚のバリア機能が弱いため、外耳炎になりやすいとされています。
また耳の穴(外耳道)がL字に折れ曲がっているので、奥まで空気が通りにくく湿気がこもりやすいことや、L字の角に汚れが溜まりやすいことも、外耳炎が起こりやすい理由です。
犬が外耳炎になる原因には、下記のようなものがあります。
アレルギー
食べ物や花粉、ハウスダストなどのアレルゲンに対して体が反応し、耳の皮膚のバリア機能が低下して外耳道に炎症が起こります。
特に柴犬は遺伝的にアレルギー体質になりやすい犬種のため、アレルギーが原因で外耳炎になることが多いです。
細菌・真菌への感染
細菌や真菌が耳の中で異常に増殖すると外耳炎が起こります。
菌が増殖するのは、高温多湿な環境、シャンプー後に乾燥が不十分な場合、免疫力が低下している場合などです。
特に柴犬は遺伝的に皮脂の分泌が多い「脂漏症」であることが多く、過剰な皮脂が耳垢を増やし、細菌や真菌の温床となることがあります。
黄緑色っぽいドロっとした耳垢や茶色っぽいベタベタした耳垢が出ます。
耳ダニへの感染
耳ダニというダニが耳の中に寄生することによって外耳炎が起こります。
激しい痒みを伴い、黒っぽい耳垢が大量に出るのが特徴です。
異物混入
水や植物の種、砂、耳の入り口付近の毛などの異物が耳に入ることで 外耳炎が起こります。
特に柴犬は立ち耳で異物が入りやすい構造です。
柴犬の外耳炎で見られる症状
愛犬に下記のような症状や行動が見られたら、外耳炎の可能性があります。
前述の通り、柴犬は外耳炎になりやすい犬種です。しかし、性格的に痛みを隠したり、触られることを嫌がったりすることが多いため、なかなか症状に気が付かないことがあります。
また耳の中がL字に折れ曲がっているため奥の方の汚れや炎症を見逃しやすく、気づくと症状が進行していることがあります。
一緒に過ごす中で下記のような症状や行動がないか、日頃から確認できると良いでしょう。
- 耳や頭を頻繁に掻く
- 頭・首を激しく振る
- 耳を床や壁に擦り付ける
- 耳の周りを触られるのを嫌がる
- 耳垢の量が増える
- ネバネバした耳垢やドロっとした耳垢がある
- 耳垢の色が黒、赤茶色をしている
- 耳に赤み、腫れがある
- 耳から悪臭がする
- 耳だれが出る
症状が進行すると下記のような症状が見られることがあります。
- 耳に触れられるのを激しく嫌がる
- 首が左右どちらかに傾く
- 同じ場所でくるくる回る
- フラフラする、まっすぐ歩けない
柴犬の外耳炎の受診目安
柴犬が外耳炎になると自然に治ることはなく、動物病院での治療が必要です。前章でご紹介したような症状があり外耳炎が疑われる場合は、必ず動物病院を受診しましょう。
特に下記の症状が見られる場合は、外耳炎が進行して神経系に影響が出ている可能性があります。夜間や休日でもすぐに動物病院を受診してください。
- 頭が左右どちらかに傾いたままになっている
- フラフラする、まっすぐ歩けない
- その場でグルグル回る
- 眼球が小刻みに揺れている
柴犬の外耳炎の治療方法
柴犬が外耳炎で受診すると、下記のような治療を行うことがあります。
耳の洗浄
まずは耳の洗浄を行うことが多いです。専用の洗浄液で耳垢や耳の中に入った異物などを取り除いてから、次の治療を行います。
柴犬は警戒心が強く、痛みや違和感で暴れることがあります。この場合は、鎮静剤や麻酔を使用して、洗浄を行うことがあります。
薬の投与
耳の中の炎症を抑える薬や抗菌薬・抗真菌薬、抗アレルギー薬など、外耳炎の原因に応じた薬を投与します。
耳に入れる点耳薬や飲み薬があり、 病院で1度投薬するだけで一定期間効果がある場合もあれば、自宅での投薬が必要な場合もあります。
耳を触られるのを嫌がって自宅での投与が難しい場合は、病院で1度投薬すれば一定期間効果があるものや、飲み薬が選ばれることが多いです。
手術での治療
外耳炎の症状が悪化して中耳炎や内耳炎になっている場合は、鼓膜を切開して中を洗浄したり耳道の一部を切り取ったりする手術を行うことがあります。
柴犬の外耳炎でやってはいけないこと
愛犬が外耳炎になった際に下記のようなことはしないでください。症状が悪化するおそれがあります。
症状を放置する
愛犬に外耳炎が疑われる症状がある場合は、そのまま放置せず必ず動物病院を受診しましょう。放置すると進行して、耳だけでなく神経系に影響が出ることがあります。
前述の通り、柴犬は性格的に痛みを隠すことがあります。行動や耳の中の状態が普段と違う場合は、早めに動物病院に連れて行くようにしてください。
過度な耳そうじをする
綿棒や耳かきを使う、強く擦って汚れを取るなどの過度な耳そうじをするのはやめましょう。耳垢を耳の奥に押し込んでしまったり、耳の中を傷つけてしまったりするおそれがあります。
特に柴犬は耳の中がL字になっているため、耳垢を耳の奥に押し込んでしまうと後で取れなくなる可能性があります。
自己判断で薬を使う
自己判断で過去に処方された薬や市販の薬を使用するのはやめましょう。
必ず動物病院を受診して、獣医師に処方された薬を用法用量を守って使用してください。
無理やり耳を見る・触る
愛犬が嫌がっている場合は、無理やり耳の中の状態を見る・触るのはやめましょう。
特に柴犬は警戒心が強いため、無理やり触るとトラウマになり、その後のケアや診察が困難になることがあります。
柴犬の外耳炎に家庭でできるケア方法
愛犬が外耳炎になった場合、自宅では下記のようなケアを行いましょう。症状を和らげたり進行を防いだりすることができます。
耳と行動をこまめにチェックをする
愛犬が外耳炎になっているときは、できるだけ毎日耳の中をチェックしましょう。また頭が左右どちらかに傾いていないか、フラフラしていないかなど、いつもと違う行動をしていないかもチェックしてください。
耳の中の状態が悪化しているときや、いつもと違う行動が見られるときは、すぐに動物病院を受診しましょう。
汚れを拭き取る
耳をチェックした際に耳の入り口付近に汚れがある場合は、拭き取ってあげましょう。
専用の洗浄液を染み込ませたガーゼやコットンを汚れている部分に押し当て、浮いてきた汚れだけを優しく拭き取ります。
奥の方の汚れまで取ろうとせず、目に見えている部分だけを拭き取るようにしてください。
耳を濡らさない
耳が濡れていると、細菌や真菌が増殖して外耳炎の症状が悪化しやすくなります。外耳炎の治療中は、シャンプーや水遊びをするのはできるだけ避けられると良いでしょう。
耳が濡れてしまった場合は、タオルやドライヤーでしっかり乾かしてください。
エリザベスカラーを着用する
外耳炎の痒みや違和感から愛犬が耳を触ったり搔いたりすると、そこから細菌感染を起こしたり傷ついたりして症状が悪化するおそれがあります。耳に触れないために、エリザベスカラーを着用するのも一つの方法です。
エリザベスカラーを着用すると普段のようには行動しづらくなるため、フードの器を台の上など食べやすい場所に置く、ぶつかりそうな家具は移動させるなどして、生活のサポートをしてあげてください。
アレルゲンを避ける
前述の通り、柴犬はアレルギー体質であることが多く、アレルギー反応によって外耳炎になることが多いです。この場合は、アレルゲンをできるだけ避けることが回復への近道です。
愛犬が外耳炎を繰り返していて、はっきりとした原因がわからずアレルギーが原因で外耳炎になっている可能性がある場合は、アレルギー検査を受けるのも一つの方法です。
愛犬のアレルゲンがわかったら、フードをアレルギー対応のものにする、こまめに部屋の掃除をする、寝具やカーペットを洗濯するなどして、愛犬がアレルゲンと接触しないようにすると良いでしょう。
柴犬の外耳炎の相談はオンラインでも
柴犬は外耳炎になりやすい犬種のため、外耳炎を繰り返すことも多く、症状やケアの方法について獣医師に気軽に相談できると安心ですよね。とはいえ、すぐに動物病院に連れて行くのが難しいこともあるかと思います。
そんなときはペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」が便利です。家にいながらスマホのアプリを通して愛犬の様子を獣医師に診てもらい、症状や対応について相談することが可能です。困ったときは利用を検討してみてくださいね。