2025年12月25日
愛猫の皮膚が黒くなっていると、ケア方法や受診のタイミングに悩みますよね。心配ないことも多いですが、なかには病気が関係しているケースもあります。この記事では、猫の皮膚が黒い原因や受診の目安、自宅でできるケア方法などをご紹介します。
猫の皮膚が黒くなるのはなぜ?
猫の皮膚が黒くなる原因は大きく分けて、「色素沈着」か「汚れ」です。
「色素沈着」は、皮膚の色を決める「メラニン色素」が過剰に生成されたり、うまく排出されずに溜まったりしている状態のことです。メラニン色素は皮膚の新陳代謝によって古い角質とともに剥がれ落ちますが、何らかの原因で皮膚に残ると、色素沈着が起こります。
色素沈着は次の章でご紹介するような病気が原因で起こることもあるので、愛猫の皮膚が黒い場合は適切に対処することが大切です。
猫の皮膚が黒くなる病気は?
皮膚が黒くなる病気で猫に多いのは、感染症やアレルギーなど皮膚に炎症が起こるものです。ここでは猫の皮膚が黒くなる代表的な病気をご紹介します。
猫ニキビ(ざ瘡)
顎の下や口周りの毛穴に皮脂や古い角質などの汚れが詰まり、雑菌が繁殖することで引き起こされます。初期は汚れのような小さな黒い粒がみられる程度ですが、炎症が長引いたり頻繁に引っかいたりすることで皮膚が黒ずむことがあります。
アレルギー性皮膚炎
食べ物やノミ、花粉、ハウスダストなど特定の物質に対して免疫が過剰に反応し、皮膚に炎症が起こる病気です。強い痒みが特徴で、皮膚を強く引っ掻いたり舐めたりする刺激によって皮膚が黒くなることがあります。
皮膚糸状菌症
カビの一種である皮膚糸状菌によって引き起こされる病気です。主な症状は皮膚の赤みや脱毛ですが、症状が治まった後や炎症が長引いたときに、皮膚が黒っぽくなることがあります。
マラセチア皮膚炎
マラセチアというカビの一種が、皮膚のバリア機能や免疫力の低下をきっかけに過剰に増えて引き起こされる病気です。猫ではそれほど多くありませんが、耳やしっぽの付け根といった皮脂の分泌が多い部位でみられることがあります。炎症が続くと皮膚がゴワゴワと厚くなり、黒ずみを伴うことがあります。
ニキビダニ症
毛穴に寄生するニキビダニという寄生虫によって引き起こされる病気で、毛包虫症とも呼ばれます。猫での発生は稀ですが、加齢や基礎疾患などで免疫力が低下している猫でみられることがあります。脱毛や皮膚の赤み、フケといった症状のほか、炎症が長引くことで皮膚の黒ずみがみられることもあります。
黒色腫(メラノーマ)
黒色腫では、メラニン色素を作る細胞が異常に増えて皮膚が黒くなります。猫の皮膚にできる黒色腫の多くは悪性とされていますが、発生自体は稀です。なかには茶色やピンク色など、黒くないメラノーマも存在します
猫の皮膚が黒くなるのは病気以外の原因も
愛猫の皮膚が黒くなっていても、必ずしも病気とは限りません。下記のような病気以外の原因で皮膚が黒くなることがあります。
加齢、栄養不足
年齢を重ねたり栄養が不足していたりすると、皮膚の新陳代謝が遅くなるためメラニン色素の排出が追い付かず、皮膚が黒っぽくなることがあります。
遺伝的な体質
生まれつきメラニン色素が多く、皮膚が黒くなりやすい猫もいます。なかでも茶トラなどオレンジ系の毛色の猫では、「レンティゴ」と呼ばれる黒い斑点ができやすいことが知られています。
紫外線
長期間にわたって紫外線を浴びると、皮膚のメラニン色素を作る細胞が刺激されて皮膚が黒くなることがあります。毛色の薄い猫は特に紫外線の影響を受けやすいです。
ストレス
猫はストレスを感じると、過剰にグルーミングをすることがあります。同じ場所を繰り返し舐める行為が皮膚への刺激となり、メラニン色素の生成が促されて黒ずみにつながります。
猫の皮膚が黒いときの受診目安は?
加齢や遺伝的な体質、紫外線が原因で皮膚にの黒ずみが生じていて、他に症状がない場合は、自宅で様子をみても問題ない場合がほとんどです。
ただし下記のような症状があるときは病気が関係している可能性が高いので、早めに動物病院を受診してください。
- 出血やかさぶた、ただれ、脱毛など黒ずみ以外の症状を伴う
- 黒い範囲が広がっている
- 黒い部分の表面が盛り上がっている
- 色がまだらで濃淡の差がある
- しきりに舐める、掻くなど気にしている様子がある
- 食欲や元気がない
- ケアしても症状が改善しない
- 触るとしこりがある
猫の皮膚が黒いときの自宅でのケア方法は?
病気が原因ではない場合は、日常のケアで皮膚の黒ずみが改善することもあります。下記の方法を参考にケアしましょう。
濡れタオルで汚れを拭き取る
汚れが原因の場合、ぬるま湯で濡らしたタオルで優しく拭き取ることで黒ずみが落ちることがあります。
ただし強くこすると皮膚を傷つけてしまうので、濡れタオルを優しく押し当てても黒ずみが落ちない場合は動物病院で対応してもらうのが安心です。
栄養バランスの整った食事を摂る
栄養バランスの整った食事で体の内面からケアすることで、皮膚の新陳代謝が活発になり、黒ずみが改善することがあります。
皮膚の健康維持に欠かせないタンパク質、良質な脂質、ビタミン、ミネラルを中心に、愛猫の年齢や体質に合った食事を心がけましょう。
ストレスを減らす
ストレスが原因で過剰にグルーミングをしている場合、愛猫のストレスをできるだけ減らすことが大切です。猫のストレス解消には下記のような方法が効果的です。
- 大きな音や急な環境の変化を避ける
- キャットタワーや階段の上り下りで運動不足を解消する
- トイレを清潔に保つ
- おもちゃで遊ぶなどスキンシップをとる
皮膚の状態をこまめにチェックする
皮膚の黒ずみは、大きさ、色、数、触り心地などが時間とともに変化することがあります。最初は少し黒くなっている程度でも、じわじわと症状が進む場合もあるので、皮膚の状態をこまめにチェックしましょう。
黒い部分を写真に残しておくと、ちょっとした変化も把握しやすくなります。
猫の皮膚トラブルの相談はオンラインでも
猫の皮膚は薄くてデリケートなので、黒ずみを含めてさまざまな皮膚トラブルが起こりやすいです。愛猫のこととなるとちょっとした症状でも心配になる人も多いかと思いますが、すぐに動物病院を受診するのが難しいときもありますよね。そんなときはペットのオンライン診療サービス「ペットドクター」が便利です。自宅からオンラインで獣医師の診察を受けることができますよ。全国どこからでも利用できるので、困ったときは検討してみてください。