猫が自分の体を舐める理由とは?ストレスや病気のこともある?
猫の病気

2026年3月9日

猫が体を舐めるのは自然な行動ですが、場合によっては体や心の不調が関係していることもあります。この記事では、猫が自分の体を舐めるときに注意が必要な原因や受診の目安、対処法などをご紹介します。

猫が自分の体を舐めるのはなぜ?習性をしっておこう

猫が自分の体を舐める行動は「グルーミング」と呼ばれる猫の習性のひとつで、下記のような理由で行われます。

  • 皮膚や被毛を清潔、健康に保つため
  • 抜け毛をなめ取って毛並みを整えるため
  • 唾液を被毛につけて体温を調節するため
  • 緊張や不安を和らげて気持ちを落ち着かせるため
  • リラックスするため

猫が体を舐めること自体は自然で、猫自身が快適に過ごすためにも必要な行動です。
ただ、舐め方や頻度は心身の状態によって変化することがあります。こうした変化に気づいて適切に対処できるよう、日頃から愛猫の様子をよく観察することが大切です。

舐める時間が長いときに考えられる原因や変化

愛猫と過ごす中で「いつもより舐める時間が長い」「同じ場所ばかり舐めている」と感じたら、それは体や心の不調を知らせるサインかもしれません。ここでは猫が自分の体を舐めすぎるときに考えられる原因と、それぞれの特徴をご紹介します。

皮膚トラブル

皮膚トラブルでかゆみや痛みなどがあると、猫は違和感や不快感から同じ場所を繰り返し舐めることがあります。舐めている場所に、皮膚の赤みやただれ、脱毛、フケ、かさぶたといった症状が出ている場合は、皮膚トラブルが関係している可能性があります。

猫でみられる代表的な皮膚トラブルは下記のとおりです。実際の診断には検査が必要となるため、自己判断せず動物病院で相談しましょう。

  • アトピー性皮膚炎
  • 食物アレルギー
  • ノミアレルギー性皮膚炎
  • 皮膚糸状菌症
  • 細菌性皮膚炎
  • マラセチア皮膚炎
  • 寄生虫症(疥癬、毛包虫症) など 

皮膚以外の不調

皮膚に目立った症状がないにもかかわらず同じ部位を舐め続ける場合は、関節や内臓など、皮膚以外の違和感が関係している可能性もあります。
不調がある場所によって、歩き方がいつもと違う、触られるのを嫌がる、元気や食欲が落ちるなど日常の仕草に変化がみられることがあります。

ストレスや不安

環境の変化、運動不足、スキンシップ不足などが続くと猫はストレスを感じ、心を落ち着かせるために自分の体をしつこく舐めるようになります。身体的な異常がはっきりしない場合は、広い範囲を舐めることもあります。
落ち着きがなくなる、隠れて過ごす時間が増えるといった行動の変化を伴うこともあります。

こんな舐め方は注意!動物病院を受診する目安

猫は普段からよく体を舐めるため、舐めすぎているかどうかの判断が難しいものです。ただし舐める行動が明らかに増えている、同じ部位を執拗に舐め続けるといった場合は、受診を検討しましょう

また次のような症状がみられる場合も、病気やストレスが関係している可能性があるため早めに受診しましょう。

  • 皮膚の赤み、ただれ、脱毛などを伴う
  • 毛玉を頻繁に吐く
  • 落ち着きがない
  • 触ると嫌がる
  • 元気や食欲がない
  • 歩き方がいつもと違う

食事やトイレの後など舐めるタイミングがはっきりしている場合や、換毛期で一時的に抜け毛の量が増えている場合は、舐める以外に気になる症状がなければ、一旦様子を見ることも選択肢のひとつです。

愛猫が体を舐めるとき、どうすればいい?飼い主ができる対処法

猫が過剰に体を舐める状態が続くと、皮膚が傷ついたり、抜け毛を大量に飲み込んで吐き出せない「毛球症」になったりするリスクが高まります。愛猫が体を舐めるときは、下記の方法で対処しましょう。

ブラッシングをする

ブラッシングで抜け毛を取り除くことで体の違和感が減り、舐める行動が落ち着くことがあります。またブラッシングは、皮膚トラブルや毛球症の予防にもつながります。

皮膚トラブルがなければ、無理のない範囲で、愛猫の被毛の状態に合わせて定期的に行いましょう

安心して過ごせる環境を整える

ストレスや不安を軽減するには、愛猫が安心して過ごせる環境を整えることが大切です。
人の出入りが少ない静かな場所にトイレや食事スペースを設けたり、長時間過ごす部屋に身を隠せる場所を用意したりすることで、猫の精神的な安定につながります。

遊びで気分転換をする

遊びは、運動不足やストレスを軽減するだけでなく、気持ちを切り替えるきっかけにもなります。普段から一緒に遊ぶ時間を確保するのはもちろん、しつこく舐め始めたときにそっとおもちゃを視界に入れて遊びに誘ってみるのもいいでしょう。

一方で長時間の遊びは、猫にとって負担になることもあります。短時間の遊びを複数回に分けて行うとよいでしょう。追いかけたり飛びついたりできるものを使うと、猫の本能を刺激しやすく満足度が高まります。

愛猫が自分の体を舐めるときに、飼い主が気をつけたいこと

飼い主の何気ない行動が、愛猫の舐める行動をエスカレートさせる原因になることもあります。愛猫が自分の体を舐めているときは、次のことをやらないようにしましょう。

無理にやめさせる

愛猫が体を舐めているときに、叱ったり大声を出したりして無理にやめさせるのは避けましょう。不安を強め、舐める行動がさらに激しくなることがあります。

舐めている最中にかまう

舐めている最中になでたり、優しく声をかけたりしてかまうのも避けた方がいいとされています。「舐めればかまってもらえる」と学習し、舐める行動がクセになることがあるためです。

気を逸らせたいときは、近くにおもちゃを投げるなど、さりげなく気をそらす工夫をするとよいでしょう。

自己判断でエリザベスカラーを使う

エリザベスカラーを使うと舐める行動を一時的に防げますが、使用中は生活のしづらさを感じる猫もいます。ジャンプや食事などもしにくく、猫がストレスをためる原因にもなります。

とはいえエリザベスカラーは傷の保護のために必要な場合もあるので、獣医師から示があった際は使うようにしましょう。

愛猫の気になる行動、オンラインで相談できます

愛猫と生活していると、ちょっとした行動の変化が気になったり受診のタイミングに悩んだりすることもあるかと思います。
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