2025年12月10日
冬は愛猫が暖かい場所で丸くなる姿に癒される一方で、体調不良や病気のリスクが高まる季節です。猫はもともと体調の異変を隠す習性があるため、飼い主が気づきにくいまま病気が進行しやすいという危険性があります。
そこでこの記事では、冬に猫に起こりやすい病気や不調をご紹介し、飼い主がそれぞれの不調に気づくために見逃せないサインや、不調を防ぐ対策について解説します。
冬に猫に起こりやすい病気・不調①泌尿器・腎臓の病気
猫はもともと水を飲む量が少なく、泌尿器や腎臓に負担がかかりがちです。飲水量が少ないなかで濃縮した尿を作り続けることは腎臓に負担がかかりますし、膀胱炎や尿路結石が発生するリスクも高まります。また脱水が起こると腎臓病が急速に悪化する危険性があります。
冬は水の冷たさなどから自然と飲水量が減ってしまうため、他の季節よりも泌尿器や腎臓のトラブルにさらに注意が必要です。愛猫がたっぷり水を飲めるように工夫しましょう。
また以下のようなサインが見られたら動物病院を受診してください。
不調のサイン
- トイレに何度も行く
- トイレで長時間うずくまっている
- 排尿時に痛がって鳴く
- トイレ以外の場所で粗相をする
- 血尿が見られる
- 尿が全く出ていない:命に関わる可能性があるので、緊急で動物病院を受診してください。
飲水量を増やす対策
- 水皿の水をぬるま湯にかえる
- 水飲み場の数を増やす
- 水皿の素材や形を変える、ファウンテンタイプの給水器を導入するなどして、愛猫が興味を持つ給水方法を試す
- ウェットフードや水分を多く含む食事を与える
冬に猫に起こりやすい病気・不調② 関節炎や痛み
寒くなると筋肉や関節が硬くなり、関節に痛みが出ることがあります。関節炎持ちの場合は痛みが悪化することも多いです。
猫は痛みを隠す習性が強いため、以下のサインを見逃さず、異変がある場合は動物病院を受診しましょう。日頃から体を温めたり、関節への負担を軽減したりと対策を行い、痛みを防ぐことも大切です。
不調のサイン
- 高い場所へのジャンプをためらう、または失敗する
- 階段の上り下りがぎこちない
- 毛づくろいの頻度が下がる、雑になる
対策
- 体の保温:暖房で室温を一定に保ち、暖かいベッドを用意する
- 昇降サポート:キャットタワーや家具のそばに、昇り降りしやすい低い段差やステップを設置する
冬に猫に起こりやすい病気・不調③ 運動不足と肥満
猫は寒いと活動量が低下し、寝て過ごす時間が増えます。そのため冬は運動不足になりがちで、消費カロリーが減少することで肥満のリスクも高まります。
肥満は糖尿病や関節炎など慢性的な病気を引き起こす可能性があるほか、命に関わる「脂肪肝」の原因にもなります。できる限り運動不足を解消することが大切です。
対策
- 食事量の調整:獣医師と相談し、冬の活動量に見合った適切なカロリー量に調整する
- 遊び時間の確保:猫じゃらしを追わせるなど、体を動かす遊びを毎日行い、活動量を維持する
冬に猫に起こりやすい病気・不調④ 循環器系のトラブル
冬の寒い環境に長時間いると、体温を逃がさないように血管が収縮し、全身の血圧が上がります。このとき心臓は抵抗に逆らって血液を送り出す必要があるため、負荷が慢性的に増加し、心臓病などのトラブルに発展することがあります。
また暖かい場所から寒い廊下や窓際に急に移動したときなどに、急激な温度差で血圧が急変動することがあります(ヒートショック)。これは心臓にとって突然の激しいストレスとなり、心臓の病気の急激な悪化を招く引き金となります。
循環器系のトラブルを防ぐためには、室温の管理などを徹底することが大切です。また以下のサインが見られたら何かしらのトラブルが起こっている可能性が高いため、迅速に動物病院を受診しましょう。
不調のサイン
- 口を開けてハァハァと呼吸する(パンティング)
- お腹を大きく動かして呼吸する
- 急にぐったりして動かない
- 舌や歯茎の色が青紫色や真っ白になる(チアノーゼ)
対策
- 室温の管理:猫が暖かく過ごせるように暖房などで室内の温度を調整する
- 寒暖差の管理:室内と廊下などの温度差が大きくならないように、猫が活動する場所全体の温度を調整する
- ショック予防:暖かい場所から急に寒い場所に移動させない
冬に猫に起こりやすい病気・不調⑤ 呼吸器系のトラブル
冬は暖房の影響もあり空気が乾燥しがちです。空気が乾燥すると鼻や喉のバリア機能が弱まり、ウイルスや細菌が侵入しやすくなってしまうため、冬は猫かぜなどの呼吸器系のトラブルに注意が必要です。
日頃から対策を行い、不調のサインが見られたらすぐに動物病院を受診してください。
不調のサイン
- 乾いた咳
- 「カァカァ」という呼吸音
- くしゃみ
- 鼻水
- 目やに
対策
- 室温の維持:寒さによる刺激を避けるため、猫が過ごす場所の室温を暖かく保つ
- 湿度の維持:加湿器などを使用し、室内の湿度を40〜60%に維持する
冬に猫に起こりやすい病気・不調⑥ 皮膚トラブル
冬の空気の乾燥は猫の皮膚の水分を奪うため、皮膚のバリア機能も低下させます。皮膚のバリア機能が低下すると、フケやかゆみ、皮膚炎などの皮膚トラブルが起こりやすくなります。
また空気が乾燥すると静電気が発生しやすく、皮膚の乾燥をさらに悪化させたり、かゆみを誘発したりすることもあります。冬は以下のような乾燥・静電気対策を行いましょう。
対策
- 湿度調整:加湿器などを使い、室内の湿度を40~60%程度に保つ
- 保湿ケア:必要に応じて猫用の保湿スプレーなどを活用する
- 静電気対策:ブラッシング前に保湿スプレーや静電気防止スプレーを使用する
冬に猫に起こりやすい病気・不調⑦毛球症
毛球症とは、猫がグルーミングで飲み込んだ毛が消化管で塊となる病気です。冬は保温のためのグルーミングが増えるうえ、運動不足によって腸の働きが弱まりがちなので、毛がうまく排泄できず毛球症のリスクが高まります。
日頃から対策を行い、以下のような症状が見られる場合は動物病院を受診しましょう。
不調のサイン
- 食欲不振
- 嘔吐
- 慢性的な便秘
- 元気がない
対策
- ブラッシングの徹底:毎日こまめにブラッシングを行い、抜け毛を取り除く
- 運動の促進:体を動かせる遊びの時間を増やし、腸の運動を活発にする
冬の愛猫の不調はオンラインでも相談できます
冬は猫にとって不調が起こりやすい季節です。異変が見られたらすぐに動物病院を受診するのがいいですが、猫は外出のハードルが高く、受診が大変なこともあると思います。
そんなときはペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」が便利です。自宅からビデオ通話で獣医師とつながり、愛猫の様子を見せながら診察を受けることが可能です。困ったときはぜひ検討してみてくださいね。