猫が頭を振るのはなぜ?注意すべき病気や原因、対処法
猫の病気

2025年12月12日

愛猫が頭を頻繁に振っていると、心配になりますよね。受診の目安や自宅でするべき対応などが気になることもあるかと思います。こちらの記事では、猫が頭を振るときの原因や受診の目安、自宅でできるケアなどをご紹介します。

猫が頭を頻繁に振るのは病気?原因は?

猫が頭を振るのは、水に濡れた後など一時的なものであれば問題ない行動ですが、頻度が多かったり他の症状も見られたりする場合は、 病気が原因の可能性があります。病気で頭を振る場合の原因には下記のようなものがあります。

外耳炎

細菌や真菌の感染、耳ダニの寄生、アレルギーなどによって、耳の入り口から鼓膜までの耳道に炎症が起こった状態です。
炎症によって生じた不快感や痛み、痒みを振り払おうとして頭を振ることがあります。
頭を振る以外に、耳垢の色や質感の変化、耳垢の増加、耳の悪臭などの症状が現れることがあります。

異物混入

耳の中に砂や虫などが入った際に違和感や痛みを感じ、中のものを取り除こうとして頭を振ることがあります。
また異物が入ったことによって外耳炎が起こり、痒みや痛みを振り払おうとして頭を振ることもあります。

中耳炎・内耳炎

外耳炎が悪化して、鼓膜の奥の中耳や内耳にまで症状が広がった状態です。
強い痒みや痛みを振り払おうとして頭を振ったり、平衡感覚に異常が出て頭を左右に振ったりすることがあります。

脳の病気

稀に、平衡感覚をつかさどる器官の異常や脳炎、脳腫瘍など、脳に病気がある場合に頭を振ることがあります。
頭を振る以外に、フラフラする、ぐるぐる同じところを回る、目が揺れるなどの様子が見られることもあります。

中毒

特定の中毒を引き起こす、食べてはいけないものを口にした際、神経症状の一つとして頭を振ることがあります。他にもよだれが出る、嘔吐、下痢などの症状が現れることがあります。

猫が頭を振るときの観察のポイント

猫が頭を振るときは下記のようなポイントに気をつけて観察してみましょう。動物病院を受診する際に獣医師に伝えると、診察がスムーズになることがあります。

頭を振る頻度と継続時間

愛猫が頭を振っているときは、頭を振る頻度と継続時間を観察しましょう。
水で濡れたり虫がついたりしたのを振り払おうと、一時的に数回振っているだけであれば問題ありませんが、何度も繰り返している場合や何時間も継続している場合は、耳の中や脳に何らかのトラブルが起こっている可能性があります。

耳の状態の異常

猫が頭を振っているときは耳のトラブルが起こっていることが多いため、耳の中の状態も観察したいポイントです。耳を無理に引っ張ったり奥まで覗いたりしようせず、目に見える範囲で観察しましょう。
下記のような点に注目して観察してみてください。

  • 茶色いベタベタした耳垢や、黄色っぽいドロっとした耳垢が出ていないか
  • 黒い耳垢が大量に出ていないか
  • 耳から悪臭がしないか
  • 耳に赤みや腫れはないか
  • 耳をしきりに掻こうとしていないか
  • 耳を床や壁に擦り付けようとしていないか

歩き方や姿勢の異常

耳のトラブルの悪化や脳の病気によって歩き方や姿勢に異常が出ていないか、下記のような点に注目して観察するようにしましょう。

  • フラフラしていないか
  • まっすぐ歩いているか
  • 頭が左右どちらかに傾いていないか
  • 同じところをぐるぐる回っていないか

猫が頭を振るときの受診の目安

こちらの章では猫が頭を振っているときの受診の目安を、緊急度に分けてご説明します。

夜間や休日でも受診した方が良い場合

愛猫が頭を振っていて下記のような様子が見られるときは、神経症状が急速に悪化している可能性があり、一刻を争う可能性があるため、夜間や休日でも救急受診をするようにしてください

  • 首が傾いている
  • まっすぐ歩けない、フラフラしている
  • ぐるぐると同じ方向に回り続ける
  • 目が小刻みに揺れている
  • 吐き気や嘔吐がある

診療時間内で受診した方が良い場合

愛猫が頭を振っていて、下記のような様子が見られる場合は、診療時間内でできるだけ早めに動物病院を受診するようにしましょう。

  • 頻繁に頭を振る行動が24時間以上続く
  • ドロっとした黄色っぽい耳垢やベタベタした茶色い耳垢が出る
  • 黒い耳垢が大量に出る
  • 耳から悪臭がする
  • 耳をしきりに掻く、床や壁に擦り付けようとする
  • 耳に赤み、腫れがある
  • 耳に熱を持っている

受診せず様子を見ても良い場合

愛猫に頭を振る行動が見られても、それがすぐに落ち着き、耳や体調に異常が見られない場合は、受診せず様子を見てもいいことがあります。具体的には下記のような場合です。
ただし様子を見ている間に前述のような受診の必要がある症状が出てきた場合は、速やかに動物病院を受診するようにしてください。

  • 頭や耳についたものを振り払おうとして一時的に頭を振っている
  • おもちゃなどの獲物に視点を定めるために一瞬頭を動かした
  • 頭を振っているが耳の中が清潔で、脳の病気を疑うサインも見られない

猫が頭を振るときにやってはいけないこと

猫が頭を振るときに、下記のようなことはしないでください。症状が悪化するおそれがあります。

症状をそのまま放置する

愛猫が一時的ではなく継続的に頭を振っている場合は、そのまま放置せず動物病院で診てもらうようにしましょう。
適切な治療やケアをせずに放置しておくと、症状が悪化したり他の病気を併発したりするおそれがあります。

過度な耳掃除をする

猫が頭を振るときは耳にトラブルが起こっていることが多く、耳の中がいつもより汚れていることがありますが、過度な耳掃除はしないようにしましょう。
耳の奥の方まで無理に汚れを取ろうとしたり、強く擦ったりするような耳掃除はしないでください。特に綿棒は汚れを奥に押し込みやすいため、使用しないようにしましょう。

無理に頭を押さえる

頭を振っているからといって、愛猫の頭を無理に押さえないようにしましょう。押さえられることに猫が恐怖心を感じて、今後耳を触ったり体を見たりさせてくれなくなることがあります。特に痛みがある場合に無理に押さえるのは禁物です。

自己判断で薬を使う

耳の病気は原因によって治療法が大きく異なるため、自己判断で薬を使用するのは避けてください。必ず獣医師の診察を受け、処方された薬を使うようにしてください

高い場所に乗らせる

猫が頭を振っていて、フラフラしている、頭が傾いているなどの様子が見られる場合は、高い場所に乗らせないようにしましょう。バランスを崩して落下し、けがをする可能性があります。

猫が頭を振るときに自宅でできることは?

猫が頭を振るときは、動物病院での治療に加えて自宅で下記のようなケアを行うと良いでしょう。

耳の中と行動のチェック

猫が頭を振るときには耳にトラブルが起こっていることが多いです。できるだけ毎日耳の中をチェックして、耳垢の色や量・質感、耳のにおい、赤みや熱はないかなどをチェックするようにしましょう。ただし嫌がる場合は、無理に触らず動物病院での診察時に伝えてください。
加えて頭が傾いていないか、フラフラしていないかなど行動にも異常がないか確認するようにしてください。
耳の中の状態や行動に異常が見られる場合は、できるだけ早く動物病院で診てもらうようにしましょう

耳の中の目に見える範囲の汚れを拭き取る

耳の中をチェックした際に汚れがある場合は、目に見える範囲の汚れを拭き取るようにしましょう。
このとき綿棒を使ったり強く擦ったりせず、洗浄液を染み込ませたガーゼやコットンで、入口付近に見える汚れのみを優しく拭き取るようにしてください。

薬を投与する

猫が頭を振っているときに動物病院を受診すると、自宅での薬の投与を指示されることがあります。獣医師の指示に従って用法用量を守り投与するようにしましょう。

エリザベスカラーを着ける

耳にトラブルがある場合、患部を触ると症状が悪化するおそれがあります。患部に足で触れることができないように、エリザベスカラーを着用させるのも一つの方法です。

エリザベスカラーを着用すると、周りが見えづらく動ける範囲も変わるので、食事や水が摂りづらかったり、家具にぶつかったりすることがあります。フードや水の器を台の上などに置いて高さを出し、口元が届きやすいようにしたり、行動範囲にある家具を移動させたりして、生活しやすいようにしてあげてください。

耳の毛をカットする

耳にトラブルがある場合、耳の毛が長いと通気性が悪くなり、炎症がひどくなる可能性があるため、愛猫の耳の毛が長い場合はカットするのも良いでしょう。動物病院やトリミングサロンで相談してみてくださいね。

爪を切る

猫が頭を振るときは耳に痒みや痛みを伴っているパターンが多く、足で掻いてしまうことがあります。足で掻いて傷がつくと症状が悪化するおそれがあるため、爪は短く切っておくのが良いでしょう。

アレルゲンを避ける

アレルギーによって炎症が起こって頭を振っている場合は、アレルゲンをできるだけ避けるのが大切です。
フードをアレルギー対応のものにする、寝具やカーペットをこまめに洗濯するなどして、できるだけ身の回りのアレルゲンを取り除くようにしましょう。

愛猫の「いつもと違う」はオンラインでも相談できます

愛猫の様子がいつもと違うと感じるとき、獣医師に相談できると安心ですよね。
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