2025年11月27日
猫の抜け毛は珍しいことではないものの、愛猫に脱毛があると不安になることもあるかと思います。この記事では、猫の抜け毛が多いときに考えられる原因や受診の目安、自宅でできるケア方法などをご紹介します。
猫の抜け毛が多いのは病気なの?考えられる原因は?
猫の毛は自然に生え変わるため、抜け毛自体は珍しいことではありません。ただし地肌が見えるほど脱毛していたり、脱毛と同時に痒みなどの症状がある場合は、病気が隠れている可能性もあります。
猫の抜け毛が多いときに考えられる主な原因は下記のとおりです。
換毛期
猫には毛が生え変わる換毛期があり、春から夏、秋から冬にかけて脱毛が起こります。換毛期に抜け毛が多くなるのは自然なことで、心配ないケースがほとんどです。
痒みから抜け毛につながりやすい病気
皮膚に痒みがあると猫は頻繁に掻いたり舐めたりしてしまい、皮膚が傷ついて毛が抜けることがあります。痒みの原因はさまざまですが、猫に多いのは下記のような病気です。
・細菌感染
免疫力や皮膚のバリア機能が低下していると、細菌が過剰に増えて炎症を起こすことがあります。細菌感染では痒みだけでなく、皮膚の赤みもあらわれます。
・マラセチア皮膚炎
健康な皮膚にもともと存在しているマラセチア菌というカビによって引き起こされる病気です。免疫力が発達途中の子猫や、基礎疾患や加齢で免疫力が低下している猫で起こりやすく、発症すると皮膚の赤み、痒み、皮膚のべたつき、脂っぽい独特な臭いといった症状があらわれます。
・寄生虫
痒みを伴う寄生虫症のうち猫でよくみられるのは、耳ダニ症(耳疥癬)、ツメダニ症、疥癬です。疥癬はそれほど多い病気ではありませんが、不衛生な環境や屋外で生活する猫がで感染しやすい傾向にがあります。
・アレルギー
アレルギーも強い痒みを伴い、過剰に掻いてしまって毛が抜けることがあります。アレルギーでのグルーミングによる脱毛は左右対称に起こることが多く、皮膚が赤くなって湿疹ができることもあります。猫のアレルギーの原因で多いのは、食物やノミ、ダニ、花粉、ハウスダストなどです。
毛が抜ける病気
痒みを伴わず、病気そのものが原因で毛が抜けることもあります。猫で代表的なのは、皮膚糸状菌症と甲状腺機能亢進症です。
・皮膚糸状菌症
カビの一種である皮膚糸状菌によって引き起こされる病気です。顔周りや手先の毛が円形に抜けたり、広範囲にわたって脱毛したりすることがあり、ほとんどの場合フケや皮膚の赤みを伴います。
・甲状腺機能亢進症
全身の代謝に関係する甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。高齢の猫に多く、体重減少や多飲多尿など全身症状のほか、左右対称性の脱毛などがあらわれます。
・ストレス
猫はストレスを感じると、しきりに体を舐める「過剰グルーミング」をすることがあります。その結果、舐めやすい腹部や股などの毛が抜けたり短くなったりします。猫は繊細なので、家族構成や生活環境の変化などさまざまなことにストレスを感じます。
猫の抜け毛で起こりやすいトラブルは?
猫の抜け毛が多いときに起こりやすいトラブルのひとつが毛球症です。
毛球症とは、猫がグルーミングで自分の毛を飲み込み、その毛が胃や腸にたまってしまう病気です。体内から毛が排出しきれずに胃や腸に詰まると、嘔吐や便秘、下痢などの症状を引き起こします。
毛球症は重症化すると手術が必要になる場合もあるため、日頃のケアで予防することが重要です。毛球症を予防するケア方法については後から詳しくご説明します。
猫の抜け毛で病院を受診する目安は?
猫の抜け毛は原因によって対処法が異なるため、家庭で判断できない場合は一度動物病院を受診するのが安心です。
特に下記のような様子がみられるときは治療が必要になる可能性もあるので、早めに受診しましょう。
- 脱毛している場所を頻繁に舐める、引っ掻く
- 皮膚の赤みや痒みなど、脱毛以外の症状がある
- 地肌が見えるほど毛が抜けている
- 左右対称に脱毛している
猫の毛が抜けるときに自宅でできるケア方法は?
愛猫に抜け毛があるときは、症状の悪化や毛球症を防ぐために自宅でケアを行うことが大切です。下記の方法でケアしましょう。
ブラッシングをする
ブラッシングをすると抜け毛をある程度取り除けるため、毛球症の予防につながります。特に換毛期で抜け毛の量が多い場合、長毛種は毎日、短毛腫は2~3日に1回を目安にいつもよりこまめにブラッシングすると良いでしょう。
ただし皮膚を傷つけたりストレスを与えたりしないように、愛猫の様子をみながら3分程度で終わらせるようにしてくださいね。
栄養バランスの整った食事を心がける
皮膚や毛を健康に保つために、栄養バランスの整った食事を心がけることも大切です。特にタンパク質や脂質、ビタミン、ミネラルは積極的に摂取したい栄養素です。これらが含まれているフードを選べるといいでしょう。
エリザベスカラーを着用する
皮膚が痒くて掻いてしまうことから毛が抜けている場合、エリザベスカラーを着用するのも一つの手です。脱毛のほか、毛球症や細菌感染も防ぐことができます。
ただしエリザベスカラーにストレスを感じる猫もいるので、愛猫の様子を見ながら無理なく使用してください。
猫の脱毛の相談はオンラインでも
猫の抜け毛はよくあることなので、気になっていても「病院に連れて行くほどではないかな」と受診をためらうこともあるかと思います。
そんなときはペットのオンライン診療サービス「ペットドクター」が便利です。自宅からオンラインで獣医師の診察を受けることができますよ。全国どこからでも利用できるので、困ったときは検討してみてください。