2025年12月26日
愛犬の歯に歯垢や歯石が溜まっていると、自宅でのケアで済むものなのか、動物病院を受診した方が良いのかなど疑問に思うこともあるかと思います。こちらの記事では、犬の歯石の特徴や受診の目安、予防方法などをご紹介します。
そもそも歯石とは?犬の歯石の特徴は?
歯石とは、歯についた食べかすや細菌の塊である「歯垢」が、唾液の成分と結合して硬くなったものです。歯垢は数日で歯石に変わり、放置すると簡単には取れなくなります。
犬の歯石の特徴は下記のとおりです。
- 黄色や茶色である
- 表面がザラザラしている
- 歯と歯茎の境目、歯の隙間に多く見られる
- 2〜3日で歯垢から歯石に変わる
- 一度付着すると歯磨きでは取り除けない
犬の歯石は放置NG!歯石が与える悪影響
歯石が溜まっているのを放置していると、細菌の温床になって徐々に増加し、歯周病のリスクが高まります。
歯周病とは、歯の周囲に起こる病気の総称です。重症化すると歯周病菌が体内に入り込み、心臓や腎臓などに悪影響を及ぼすこともあります。そのため歯石を放置するのはとても危険なことで、早めに対策する必要があります。
歯周病の症状には、一般的に以下のようなものがあります。
- 口臭
- 歯肉(歯茎)の赤みや腫れ
- 歯肉からの出血
- 歯がぐらつく、抜ける
- 目の下や頬が腫れる、穴が開く
- くしゃみ、鼻水が増える
- 痛みによる食欲低下
- 固いものを噛めなくなる
- よだれが増える など
歯石がたまりやすい犬種
どの犬でも歯石がたまることはありますが、特に下記の犬種は歯石がたまりやすいとされています。
小型犬
顎が小さく歯が密集しているため、歯と歯の間に汚れが付いて歯石が溜まりやすいとされています。
- トイプードル
- チワワ
- ミニチュアダックスフンド
- ヨークシャテリア
- パピヨン
- ミニチュアシュナウザー
- イタリアングレーハウンド など
短頭種
独特な歯並びをしていることが多く、歯の隙間に汚れが付いて歯石が溜まりやすいとされています。殺菌効果のある唾液が歯の間に行き渡りにくいのも歯石がたまりやすい原因です。
- パグ
- シーズー
- フレンチブルドッグ
- ボストンテリア
- ペキニーズ など
犬の歯石で受診する目安
歯石は一度付くと歯磨きでは取れないため、動物病院を受診して除去する必要があります。ここからは受診の目安を症状の度合いに分けてご紹介します。
すぐに受診した方が良い場合
下記のような場合は歯周病が進行している可能性が高いため、できるだけ早く動物病院を受診するようにしてください。
- 強烈な口臭(生ゴミのような臭いや腐敗臭)がする
- 歯茎が赤く腫れている、ブヨブヨしている
- 歯茎から血や膿が出ている
- 硬いフードを嫌がる、食べにくそうにする
- よだれの量が増えた
- 食べこぼしが増えた
- 歯がグラグラしている、抜けてしまった
- 目の下など顔の一部が急に大きく腫れきた
受診を検討した方が良い場合
下記のような場合は緊急度は高くありませんが、歯周病を予防するためにも動物病院での歯石除去を検討するタイミングといえます。
- 歯の表面が茶色や黄色の歯石が付いている
- 歯茎が赤みをおびている
上記のような症状が見られなくても、口の中の状態は変化しやすいため、半年〜1年に1回ほどは動物病院で定期的に歯の様子をチェックしてもらうのが良いでしょう。
犬の歯石の取り方とかかる費用
ここからは犬の歯石の取り方とかかる費用の一般的な目安についてご紹介します。
ただし具体的な方法やかかる費用は歯石の状態や病院によっても異なるため、詳しくはかかりつけの動物病院に問い合わせてみてください。
歯石の取り方
基本的には動物病院で除去します。専用器具を使って歯石を取り除き、除去後は歯の表面をツルツルになるよう磨きます。全身麻酔下で行い、歯科用レントゲンで歯根や歯髄の状態をチェックしながら処置します。
歯石の状態や必要な処置によっては、複数回に分けたり入院したりすることもあります。
歯石取りにかかる費用
歯石の付着具合や必要な処置、病院によって費用は異なりますが、全身麻酔で行う場合は30,000〜70,000円程度のことが多いです。
愛犬の歯石を予防するために家庭でできること
前述の通り歯石は一度付くと歯磨きでは取れず、動物病院での歯石取りが必要です。また放置すると歯周病のリスクも高まるため、家庭での日々の予防が何よりも大切です。下記のようなことを習慣にして、予防に取り組んでみてくださいね。
歯磨きをする
歯石の原因である歯垢を取り除くには、歯磨きをすることが大切です。犬用の歯ブラシと歯磨き粉を使って、できれば毎日丁寧に磨けると良いでしょう。
歯ブラシは人間用と同じ形状のものやシート状もの、歯磨き粉はフレーバー付きのものなど、歯ブラシも歯磨き粉も様々な種類のものが売られています。愛犬にあう道具を見つけられると良いですね。
ただし歯磨き粉は必ず犬用のものを使用してください。人間用の歯磨き粉に含まれているキシリトールやフッ素は、犬には低血糖や肝障害、胃腸障害を引き起こす原因となります。
デンタルグッズを活用する
歯磨きをするのが難しい場合は、デンタルグッズを使うのも一つの方法です。デンタルガムや噛むおもちゃ、歯に塗るジェル、サプリメントなど、使いやすいものを試してみてください。
デンタルガムやおもちゃを選ぶ際は大きさに注意しましょう。誤飲しないように見守りも必要です。
食事を工夫する
フードを硬いものにすると、噛む回数が増えて歯の表面とフードで摩擦が生じ、歯についた歯垢を削り取る手助けをしてくれます。愛犬が嫌がらなければフードの形状を工夫するのも良いかもしれません。
また糖質は歯周病菌を増殖させやすいため、フードやおやつは糖質の少ないもの、甘くないものを選ぶと良いでしょう。
水分補給を意識する
こまめな水分補給も歯石予防のために欠かせません。口の中の水分が不足すると、唾液の分泌が減って口の中が乾燥しやすくなります。すると歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなるのです。
また水をこまめにたくさん飲むことで、歯石の元となる歯垢を洗い流すのも助けてくれます。
定期的に口の中をチェックする
歯茎の赤みや腫れ、口臭の有無などをできるだけ毎日チェックするようにしましょう。犬の歯垢は2〜3日で歯石に変わるため、定期的にチェックしてケアすることが歯石の予防に繋がります。
日々のチェックで異常があったら、動物病院で相談するようにしてください。
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