猫の「春に気をつけること」体調管理・事故防止・メンタルケアまで
猫の病気

2026年4月30日

愛猫が窓際で昼寝をする姿に癒やされる春。しかし猫にとっては、激しい寒暖差や環境の変化で体調を崩しやすい季節です。 愛猫が健やかに春を過ごすために、この記事では飼い主が知っておきたい春の注意点やケア方法を解説します。

春に猫が気をつけたいこと①換毛期と毛球症

春は冬毛から夏毛へ生え変わる「換毛期」の季節です。猫は自分の体を舐めて被毛を整えるため、この時期はいつもより多くの抜け毛を自分で飲み込んでしまいます。

いつもは毛を飲み込んでも自然と便から排出されたり吐き戻したりできますが、この時期は飲み込む量が多いため排出が追いつかなくなることがあります。すると胃の中で毛が大きな塊になり、出口を塞いだり腸に詰まったりする「毛球症」を引き起こすリスクが高まります。
毛球症になると食欲不振や嘔吐などの症状が見られ、最悪の場合は手術が必要になることもあります。

飼い主が春にやるべきこと

毎日こまめにブラッシングして抜け毛を体の表面から取り除き、飲み込む毛の量を物理的に減らしてあげましょう。毛玉の排出を助ける専用フードやサプリメントの活用も効果的です。

何度も吐こうとするのに何も出てこない、数日間にわたって何度も吐く、食べた直後に未消化のフードをそのまま戻す、便秘が続いているという様子がみられたら、毛球症が疑われます。できるだけ早く動物病院で受診しましょう。

春に猫が気をつけたいこと②窓からの脱走と転落事故

暖かくなり、窓を開けて換気する機会が増える春は、猫の事故が急増する季節です。
開いた窓から思いがけず外に出てしまったり、そこから転落してしまったりという悲しい事故が少なくありません

春に飼い主がやるべきこと

ドアや窓を開けるときは、近くに愛猫がいないか注意してください
また網戸が劣化していないか、猫の力で外れないかを定期的にチェックしましょう。網戸に脱走防止のロックを取り付けておくと安心です。

春に猫が気をつけたいこと③春の植物の中毒

春を彩る花の中には、猫にとって少量でも中毒症状を引き起こす植物があります。
特にユリ、チューリップ、ヒヤシンスなどのユリ科の植物には強い毒性があります。花びら1枚、あるいは花瓶の水を舐めただけでも急性腎不全を起こし、死に至ることがあります。

飼い主が春にやるべきこと

上記の中毒植物を家の中に持ち込まないのが鉄則です。愛猫が届かない場所に置いたとしても、花粉が落ちたり花瓶の水がこぼれたりするリスクがあります。飾るなら造花や安全な植物を選びましょう。

春に猫が気をつけたいこと④寒暖差による泌尿器トラブル

春は日によって、また1日の中でも寒暖差が激しく、猫の体にも大きな負担がかかります。「なんとなく元気がない」と感じる日が増えるかもしれません。

特に注意が必要なのが、寒暖差によるストレスや冷え込みで動きたくなくなり、飲み水の量やトイレの回数が減ることで起こる「膀胱炎」や「尿石症」などの泌尿器トラブルです。特に尿が出なくなる「尿道閉塞」は、一刻を争います。

飼い主が春にやるべきこと

 暖かくなってもペットヒーターや毛布をすぐに片付けず、寒いときに愛猫が自分で体温調整できる場所を残しておきましょう。エアコンを適切に使って室温の変動を最小限に抑えることも大切です。
あわせて新鮮な水を複数箇所に置くなど、水が飲みやすくなる工夫もしてあげてください。

何度もトイレに行くのに尿が出ない、トイレで鳴いている、尿が赤やピンク色をしている、トイレ以外の場所で尿をするなどの様子が見られたときは、すぐに動物病院を受診しましょう。

春に猫が気をつけたいこと⑤ノミ・ダニ対策

春になると、ノミ・ダニの動きが活発になります。ノミ・ダニは、外出した飼い主の靴や服に付着して室内に入り込むことがあります。室内飼いだからといって油断せずに対策を行いましょう

愛猫がノミに噛まれてしまうと、激しい痒みや貧血などの症状をもたらすほか、舐めとって飲み込むことでお腹に寄生し、下痢や栄養不良の原因になります。

またマダニは血液を介して、赤血球を破壊する「バベシア症」などの重い病気を猫に移します。さらに、人間にも死亡例のある病気を運んでくることもあるため、対策は家族全員を守ることにも直結します。

飼い主が春にやるべきこと

市販の虫よけ首輪などは効果が限定的です。病院で処方されるノミ・ダニの予防薬なら高い予防効果が期待できるため、動物病院で相談しましょう

また万が一侵入しても定着させないよう、部屋にはこまめに掃除機をかけましょう。ノミの卵や幼虫は乾燥や熱に弱いため、猫がよく使う毛布などを定期的に衣類乾燥機にかけるのも有効です。

春に猫が気をつけたいこと⑥花粉アレルギー

人間と同じように、春は猫にも花粉のアレルギー症状が出ることがあります。

猫の花粉症は、くしゃみや鼻水よりも皮膚の強いかゆみが現れるのが特徴です。顔周り、耳、足の付け根などを執拗に舐めたり掻いたりする、毛が薄くなる、皮膚が赤く腫れ上がっているなどの様子が見られる場合は、花粉症の可能性があります。

飼い主が春にやるべきこと

何より大切なのは、花粉を家に入れないことです。帰宅時には玄関の外で服を払い、花粉を落としましょう。室内では空気清浄機を活用するのがおすすめです。

かゆみは猫にとって大きなストレスです。先に解説した花粉症を疑う症状が見られる場合は、ひどくなリすぎる前に動物病院で相談しましょう。

春に猫が気をつけたいこと⑦新生活によるストレス・メンタル不調

春は新生活シーズンで、引っ越しや進学、異動、それに伴う家具の買い替えなど、生活が大きく変わる人もいるかもしれません。 猫は環境の変化がとても苦手です。慣れない物音や人の出入り、環境の変化が大きなストレスとなる可能性があります

ストレスが溜まると、食欲不振や過剰なグルーミング、それに伴う脱毛などが起こる可能性があります。

飼い主が春にやるべきこと

猫が自分の好きなタイミングで隠れて安心できる「隠れ家」を用意してあげてください。すっぽり入れる箱やドーム型のベッドなどがおすすめです。

また飼い主とのコミュニケーションで安心することもあるので、撫でてあげたりおもちゃで遊んであげたりする時間を意識的に増やすのもいいでしょう。同じ空間でゆっくりしているだけでも安心につながります

気になる症状や様子が続く場合は、動物病院で相談してください。

猫の健康に関する相談はオンラインでも

春は愛猫にトラブルが起こりやすいタイミングです。気になることがあったら早めに獣医師に相談したいですよね。
そんなときに便利なのがペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」です。自宅からビデオ通話獣医師と繋がり、愛猫の様子を見せながら相談することができます。獣医師が必要と判断した場合はお薬の処方も可能です。受診に迷うときや、すぐに相談したいときは、ぜひご検討ください。