猫に多いケガと対処法、受診の目安などまとめ
猫の病気

2026年4月14日

愛猫がケガをしたら病院に連れて行くべきなのか、自宅での処置で問題ないのかなど悩むこともあるかと思います。こちらの記事では、猫に多いケガの応急処置方法や受診の目安、ケガの予防方法などをご紹介します。

猫に多いケガ①:骨折

原因

猫は下記のような状況で骨折をすることがあります。

  • 交通事故
  • キャットタワーや家具など高いところからの落下
  • ドアや窓に挟まれる
  • 他の猫とのケンカ

症状

  • 足を引きずる、よろける
  • 片足を上げたまま歩く
  • 足を触られるのを嫌がる、怒る
  • 患部に赤み、腫れがある
  • 折れた骨が突き破って皮膚の外に見える(重度の場合)

応急処置方法

安静にする

無理に動かしたり歩かせたりせず、安静にさせましょう。ケージやベッドなど愛猫が安心できる場所で休ませてあげてください。

固定する

可能であれば、新聞紙や段ボールなどを患部にあて、ガーゼや包帯で軽く巻いて固定しましょう。固定するのが難しい場合や痛がる場合は、無理に固定しなくても大丈夫です。

受診の目安 

夜間や休日でもすぐに受診する場合

  • 骨が皮膚を突き破って見えている
  • 交通事故や高所からの落下直後
  • 足が不自然な方向に曲がっている、ブラブラしている
  • ぐったりしている
  • 呼吸が荒い、口を開けて呼吸している

診療時間内に受診する場合

  • 足を全く地面につけない
  • 足を引きずって歩く、歩き方が不自然
  • 患部に腫れ、熱がある
  • 特定の場所を触ると鳴く、怒る

上記のような症状が見られなくても、落下や転倒をして骨折の可能性がある場合は一度動物病院を受診しておくと安心です。

猫に多いケガ②:脱臼、捻挫

原因

下記のような状況で脱臼や捻挫をすることがあります。

  • 交通事故
  • キャットタワーや家具など高いところからの落下
  • ドアや窓に挟まれる
  • 人に踏まれる

症状

  • 足を引きずる、よろける
  • 片足を上げたまま歩く
  • 足を触られるのを嫌がる、怒る
  • 患部に赤み、腫れがある
  • 足がぶらぶらしている
  • どちらか一方の足が長く見える

応急処置方法

安静にする

動かしたり歩かせたりせず、安静にさせます。タオルやブランケットなどで優しく包み、愛猫が安心できる場所で休ませてあげてください。

冷やす

患部に腫れや赤みがある場合は、タオルやガーゼで包んだ保冷剤を5〜10分ほど当てて冷やします。
このとき、保冷剤を皮膚に直接当てたり、直接でなくても長時間当て続けたりすると、低温やけどをする可能性があります。冷やし方や冷やす時間を守るようにしてください。

受診の目安 

夜間や休日でもすぐに受診する場合

  • 足が完全に浮いている、一歩も地面につけようとしない
  • 交通事故や高所からの落下直後
  • 尻尾の付け根が骨折、脱臼していて排泄ができていない
  • ぐったりしている
  • 呼吸が荒い

診療時間内に受診する場合

  • 歩き方がおかしい、足を引きずっている
  • 関節が腫れている、熱を持っている
  • 元気がない、食欲が落ちている
  • 特定の部位をしきりに舐める

猫に多いケガ③:切り傷・すり傷

原因

下記のような行動や状況が原因で、切り傷・すり傷ができることがあります。

  • 他の猫とのケンカ
  • ガラス片や木の枝など鋭利なものに触れた
  • 狭い場所を通ろうとした
  • 痒みやストレスで過剰なグルーミングを行った

症状

切り傷やすり傷ができると下記のような症状が見られます。

  • 血が滲む
  • 傷周りが赤く腫れる
  • 毛が抜ける
  • 皮膚が裂ける
  • 触られるのを嫌がる、怒る

傷から細菌感染を起こすと下記のような症状が見られることがあります。

  • 強い腫れ、熱を持つ
  • 膿がたまる
  • 発熱

応急処置方法

洗浄する

流水で汚れを洗い流します。このとき石鹸を使ったり強く擦ったりしないようにしてください。

止血する

出血している場合は、清潔なガーゼやタオルを傷口に当てて3〜5分ほど優しく圧迫して止血します。

保護する

愛猫が傷口を舐めないように、エリザベスカラーがある場合は着用させます。包帯やガーゼで患部を優しく覆うのも良いでしょう。

受診の目安

夜間や休日でも急いで受診する場合

  • 5分以上圧迫しても出血が止まらない、大量に出血している
  • 傷が深い、大きく開いている
  • 元気がない、ぐったりしている
  • 他の猫とのケンカによる傷

診療時間内に受診する場合

  • 傷口から膿が出ている、悪臭がする
  • 傷の周りが赤く腫れている、熱を持っている
  • 触られるのを極端に嫌がる、怒る

様子を見ても良い場合

  • 出血がすぐに止まった
  • 傷が浅く、皮膚の表面を擦った程度
  • 元気で食欲もある

猫に多いケガ④:爪が折れる、割れる

原因

下記のような原因で爪が折れたり割れたりすることがあります。

  • カーテンや絨毯に引っかかった
  • 高所からの着地ミス
  • 他の動物とのケンカ

症状

爪が割れる、折れると下記のような様子が見られることがあります。

  • 爪が剥がれる
  • 爪の一部がぶらぶらしている
  • 出血する
  • 爪の周囲に赤み、腫れ、膿がある
  • 触ると嫌がる、怒る
  • 足先をしきりに舐める
  • 足をかばって歩く

応急処置方法

止血する

出血している場合は、まず止血をします。清潔なガーゼや布で出血部分を覆い、数分間優しく圧迫します。

触らない

患部は触らないようにしましょう。痛がったり、細菌に感染したりする可能性があります。愛猫が患部を舐めないよう、エリザベスカラーを着用するのも良いでしょう。

受診の目安 

夜間や休日であっても受診する場合

  • 出血が止まらない
  • 爪が根元から剥がれている
  • 神経や血管が露出している
  • 爪が折れた、剥がれた
  • 足を地面につけずに歩いている

診療時間内に受診する場合

  • 爪の根元に赤みや腫れがある
  • 爪が肉球に刺さっている
  • 爪が変色している
  • しきりにつま先を舐めている

猫に多いケガ⑤:やけど

原因

猫のやけどは、下記のようなものへの接触が原因で起こります。

  • 熱湯や高温の油
  • 熱した調理器具
  • ストーブなどの暖房器具
  • 電化製品
  • 洗剤や除草剤などの薬品
  • 夏場のアスファルト

ホットカーペットや湯たんぽに同じ部位が長時間触れて低温やけどが起こることもあります。

症状

やけどは重症度によって症状が異なります。

軽症

  • 皮膚に赤み、腫れがある
  • 患部を触ると嫌がる、怒る
  • 毛が焦げることがある

中等症

  • 水ぶくれができる
  • 皮膚がジュクジュクする
  • 毛が抜ける
  • 患部を触ると激しく嫌がる、怒る

重症

  • 皮膚が白、茶色、黒色に変色する
  • ぐったりする

応急処置方法

冷やす

まずは流水で患部を10〜15分冷やします。その後、タオルやガーゼに包んだ保冷剤やビニール袋に入れた氷を患部に当ててください。

患部に触らないようにする

患部は触れたり擦ったりしないようにしましょう。エリザベスカラーがあれば、着用させるのも良いでしょう。清潔なガーゼや布で患部を軽く覆って保護するのも一つの方法です。

受診の目安 

やけどは重症に見えなくても、後から症状が悪化することもあるため、すぐに受診するのが基本です。
なかでも下記のような場合は、夜間や休日でも急いで受診するようにしてください

  • 皮膚が白っぽい、黒っぽい
  • 皮膚が剥がれて皮下組織や筋肉が見えている
  • 猫の手のひら1枚分以上の範囲のやけど
  • 化学薬品や電気コードの感電によるやけど
  • 煙を吸った
  • 顔周りをやけどしている
  • ぐったりしている、呼吸が荒い
  • 意識がない、呼びかけに反応しない

猫のケガを予防するために飼い主ができることとは?

愛猫のケガを予防するためには、飼い主ができるだけ愛猫の生活環境を整えてあげることが大切です。下記で具体的な方法をご紹介します。

室内の滑り止め対策をする

床がフローリングだと滑ってケガをしやすくなります。フローリングにはペット用のマットやカーペットを敷きましょう。
キャットタワーの下にも滑らないようにマットを敷いておくと安心です。

家具の隙間に注意する

家具と家具の間に狭い隙間があると、猫が入り込んで出られなくなったり挟まったりすることがあります。
家具は十分に広いスペースを取るか、しっかりくっつけるようにしましょう。

危険なものを片付ける

刃物やガラス、電気のコードなど猫が触れたら危険なものは、愛猫の手が届かない場所に片付けるようにしましょう。
猫は高い場所に上ることができるので、調理台の上や飾り棚なども注意してください

暖房器具の使い方に注意する

やけどを防ぐために、冬場は暖房器具の使い方に注意しましょう。
ストーブやヒーター周りに柵を設置する、湯たんぽにタオルやカバーをかけるなど、愛猫が直接触れないような工夫をしてください。
ホットカーペットを使う際は設定温度を低くします。飼い主が見ていないときは電源を切るかタイマー機能を利用するようにしてください。

定期的に爪と足裏のケアをする

爪や足裏の毛が伸びていると、引っかかったり滑ったりしてケガの原因になる可能性があります。
定期的に爪切りや足裏の毛のカットをしましょう。

外に出さない

愛猫が自由に外に出られる環境だと、交通事故や野良猫とのケンカ、感染症などのリスクが高くなります。飼い主と一緒に出るとき以外は、室内で過ごさせるのが良いでしょう。
飼い主が見ていない間に外に出ないよう、ドアや窓は開けっ放しにしないでください。

玄関や窓の鍵を二重にする

レバーハンドル型のドアノブは、ぶら下がったり体重をかけたりして猫にも開けられることがあります。
この場合、意図せず外に出てしまう危険があるので、玄関や窓に補助鍵をつけると安心です。外で起こるケガを防ぐことができます。

猫のケガの相談はオンラインでも

愛猫がケガをしたら、病院で直接診てもらうべきか、自宅での応急処置で問題ないのか悩むこともあるかと思います。そんなときにまず相談するなら、ペットのオンライン診療アプリ「ペットドクター」が便利です。
家にいながらスマホを通して愛猫の様子を獣医師に診てもらい、必要な対応について相談することができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。